外国為替取引ニュースサイト

  1. トップページ
  2. >コラム・レポート
  3. >マーフィーの日々是好日
  4. >トレードの心得
  5. >トレードに際しての「心のあり方」について

コラム & レポート

バックナンバー

マーフィーの日々是好日

トレードに際しての「心のあり方」について

私達人間は、外部の世界で起こっているもの全て、何もかもを認識出来るほどの力を持ち合わせていないのが普通です。そして、現実問題、私達は自分が見たいものだけを見る習性があります。意識的にせよ、無意識的にせよ、取捨選択して、物事を見ようしているのが私達人間なのです。つまりは、自分が目を向けるのは自分にとって重要なものだけです。このことは簡単なテストを行うことでも実証出来ます。

例えば、目を閉じて、今自分がいる空間(部屋、電車内等々)の中で青色の物を幾つ思い出すことが出来るでしょうか?恐らく、なかなか思い出せないものです。しかしながら、青色の物を意識しようとした上で改めて目を開けると一瞬にして青色の物が目に飛び込んでくるはずです。

このように、実は多くの物を見ているようで実際には見ていないことが大半であり、逆に、一旦意識し、焦点を定めると、その物がずっと明白に視野に入ってくるわけです。このことは、実際には、脳は目を通して全ての物を記憶しているのですが、自分が思い出す際には、意識的に取捨選択しているということを教えてくれています。

もっとも、ここでは脳科学のことに触れることが趣旨ではなく、それ自体は、本論のテーマには直接関係ないことではあります。ここでお伝えしたいことの主旨は、私達人間は、自分の心の中の優先順位に従って一部の情報にだけ目を向ければ、必然的に他のものに対しては注意しなくなる傾向があるということです。

さて、上記のことをトレードに当てはめてみると、自分にとって都合の良い情報(ファンダメンタルズでもテクニカルでも)だけに目を向けたり耳を向けたりするのが私達の一般的な傾向だということです。つまりは、自分のポジションが仮にロングだとすると、買い材料にばかり関心が向かいます。一方で、自分のポジションがショートだとすると、売り材料を探しにいきます。

結局、自分がポジションを保有し続けるために、都合良い情報だけに注意を払うわけです。そして、評価損を含んでいるポジションを持っている時は、当然のことながらロスカットすることに抵抗がある為に、ポジションをキープしていても許される口実なり理由を探そうとするのです。そして、自分を納得させようとするわけです。

しかしながら、このようにロスカットを嫌う、損失実現を回避しようとすればするほど、実際には、それとは逆の効果を受けてしまうのが相場の世界です。そもそも、このような事態は、元々、自分が守るべき「トレードルール」があるにもかかわらず、何かと理由を付けて、「ルール」を無視し続けた結果として評価損が膨らんだポジションが生じる時に顕著に現れるからです。相場の神様というのは、私たちの失敗を見つけると、徹底的に追い込んでくる感すらあります。

その根本原因を考えると、自分が守るべき「トレードルール」を信用していないのか、それとも、自信がない為に、「ルール」を無視した結果、自ら最悪の結果を招くことになっているようです。大事なことは、自分が学んだ「トレード技術」そして、自分が構築した「トレードルール」を信頼することです。そして、自信を持つことです。

「ルール」を順守することが出来れば自然と自己信頼度も上がります。自分も出来るのだという沸々とした自信につながっていき、トレードスキルも心の安定度も増していくと思います。どのように優れた「トレード技術」を知っていても、また習得しても、それだけでは、成功トレードに結びつけることは出来ません。結局、それを使う自分自身の「心のあり方」、言ってみれば、「強い心」や「強い意志」が肝要だということです。

■「マーフィーの無料FX講座」のお知らせ
「マーフィーの無料FX講座」
短期間でスパンモデル、スーパーボリンジャーのエッセンスを無料で学んで頂けるコースです。

■「無料メルマガ」のお知らせ
「無料メルマガ」
相場と友達になる手法を無料レポートで公開中です。


プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

ニュースクラウド