「相場と戦わない」ということ
私が顧問をさせて頂いていたある証拠金会社で、こんな話を聞いたことがあります。
ある個人投資家がドル円で相当な金額のドル買いポジションを持っておられて、一旦は、95円割れでロスカット(強制ロスカット)されました。
しかし、翌朝になって、ロスカットした(された)レベルより、ドル相場が上昇していたことで、ご本人は納得出来ず、さらに追加証拠金を入金されて元のポジションに戻されたのです。
そして、その翌日には、ドル円相場は94円台に下落し、さらに大きな損失を被られたそうです。
この話を聞いて、人間というのは、思い込むと、周りが見えなくなる動物だということを改めて認識させられました。
「相場は必ず上がる(もしくは、下がる)」と思い込んでしまっている人間は、自分にとって都合のいい材料にしか目をやりません。そうでない材料に対しては、軽視もしくは、無視してしまうのです。
自分の確固たるトレード手法があって、また、リスク管理ルールに従ってトレードしている人が周りの状況に惑わされないのとは全く次元が違う話です。
先に紹介した個人投資家は、「相場と格闘している」と言い換えても良いかもしれません。
相場が上がろうとしている時、もしくは下がろうとしている時に、その相場の流れとは全く関係なく、自分の思い込みだけが先行してしまっているのです。
例えると、自分の価値観を相手に押しつけているようなものです。
相場が上昇する局面では、その上昇トレンドに乗り、相場が下落する局面では、その下落トレンドに乗るということが出来ないわけです。
相場と戦ってはいけません。
それは身の破滅につながります。
「任運自在」という言葉があります。
「運びに任せて、自由にあること」という意味です。
相場の動きに逆らうことなく、それと共に歩み、拘りなく、自由に動くこと、という趣旨です。
がんじがらめに自分の相場観を縛りつけ、そこから永遠に脱却出来ないかのような、執着心を持ち続けることほど危険なことはありません。
「箱」から抜け出るような感覚をもって、相場全体を見る心の余裕が欲しいと思います。
繰り返しますが、相場と格闘するのではなく、相場の流れを捉え、相場と歩調を合わせ、相場と友達になることが大事です。
しかも、この基本的な考えが頭だけではなく、体で覚えることが大切です。
逆に言うと、実は簡単なことであるのに、それをわざとシャットアウトして、自分の世界に籠ってしまっているとすれば、早くその「箱」から出ることが肝要です。
相場の本質は、実はシンプルです。
シンプルなことを、わざわざこちらが勝手に分かり辛く困難にしているだけなのです。
真正面から、先入観なく、拘りなく、相場を優しく見てあげて下さい。
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