チャートの読み方
以前、ある外国為替証拠金会社のカバー担当のディーラーの方から、以下の質問を受けました。
「マーフィーさん、今現在、マーフィーさんのチャート(スパンモデル)は、上昇すると示しているのですか?」
私は答えました。
「チャートは相場がこれから上昇するといっているわけではないです。チャートは、今現在、相場が買いであることを示しているのですよ。」、と。
「スパンモデル」にしても、「スーパーボリンジャー」にしても、これからの相場の動きを予想していると読むのは危険です。相場が現在、買いが勝っているのか、それとも売りが勝っているのかを教えてくれていると読むべきなのです。結果として同じではないかと仰る方もあるかもしれませんが、この両者の違いは歴然としているのです。
今の相場が買いである、売りであると言うのは、今後相場が上昇していくとまで言っているわけではありません。と言うのも、相場が突然豹変して、瞬間に売りになったり、買いになったりすることがあるからです。
例えば、遅行スパンが陽転し続けていたのが、突然、ローソク足を下抜けたことで、相場の売り圧力が急激に増すことがあるのです。すなわち、スパンモデルでの「買いシグナル」というのは、今現在の相場が買いであることを示しているわけであって、これから相場が上昇していくことを示しているわけではないのです。
このように書くと、「スパンモデル」は役立たないと思われる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、そもそも、チャートに対して、相場がこれから上がるか下がるかなどを教えてくれるものとして利用すべきないと考えます。
スパンモデルの買いシグナルは買いが優勢であると教えてくれるものであり、だからこそ、今はロングポジションで良いと判断するわけです。そして、相場がいつ頃、どのくらいの価格になれば、下げに転じるから売り優勢となる、それゆえ、ロングポジションはやめ、ショートポジションに転じた方が良いという判断が出来るわけです。
この「いつ頃、どのくらいの価格になれば、上がる、下がる」という判断が、本当の「相場予測」と言えるわけです。ですから、今現在のチャートだけを見て、これからどれだけ上がる、どれだけ下がるという判断が出来るわけではないのです。
繰り返しになりますが、スパンモデルにしても、スーパーボリンジャーにしても、今現在のチャートは、今現在、買いが優勢、もしくは売りが優勢ということを示しているということです。そして、買いが優勢である限り、ロングポジションをキープし続ける、売りが優勢である限り、ショートポジションをキープし続けるだけのことなのです。
ところで、相場がいつ頃まで上がるかもしれない、下がるかもしれないという判断は、「時間分析」によって行うことが出来ます。その意味では、一般に言われている「相場予測」はスパンモデル、スーパーボリンジャーだけでなく、「時間分析」を含めないと成立しないことになります。
相場の天井、底を予測するのは、かなりの熟練を要します。しかしながら、時間分析とはこの相場の天井、底を予測する上で、強力な武器となります。「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」「時間分析」の統合的応用でもって、究極のトレードに「近づく」ことが出来ると思っています。
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