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マーフィーの日々是好日

市場のポジション

世の中のマーケットコメントの中に、「市場のポジションの偏り」に関するものがあります。マーケット(市場)は、大多数の市場参加者の集合体であり、その市場参加者がどのようなポジションを積み上げているかは、相場の今後の動きに影響を与えるのは、確かです。

そして、聞こえてくるのは、「まだまだロング(買い)ポジションがあるから、まだ下落の余地があるでしょう」とか、「まだまだショート(売り)ポジションがしこっているから、底固いでしょう」という相場観であり、意見です。

これらのコメントが間違っているということではなく、それぞれ、一理あるのは事実です。実際問題、私が現役でインターバンクディーラーをやっていた頃も、よく、この手の内容が話題になったものです。このように、特に為替ディーラーの中には、このように市場のポジションの偏りをやたら気にする連中がいるのは事実です。

確かに、市場のポジションに偏りが生じる場合は、主だったポジションの逆方向に相場が動くことは確率的高いのは経験則でもあり、またある意味論理的な面もあります。

ただ、このような市場のポジションの偏り云々という話を始めることは、成功トレードを行う上で障害となると言わざるを得ないと思うのです。何故なら、私の基準では、他人のポジションをやたらと気にするトレーダーは大したことはないと言わざるを得ないからです。

一流のトレーダーはそのような話をあまりしないのです。元々、私は、正直言って、「他人のポジションのしこり」云々という話が嫌いです。何故なら、自分の相場観が他人のポジション情報で振り回されるからです。

そもそも人間は、良きにつけ悪しきにつけ、周りの環境の影響を受ける動物です。しかし、その度が過ぎると、結局は、自分の運命を切り拓いていくことが出来ません。常に周りの環境のせいにして生きている人間は主体性もなく、幸せになれる確率も少ないと思います。

相場についても同じです。相場において、他人がどのようなポジションを持っていようが、相場は相場の行きたい方向に動くのです。幾ら市場がロングを大量に抱えているとしても、上昇する時は上昇するのです。逆(ショート)もしかりです。

昔、私の知り合いで、ある一流のチーフディーラーが部下のディーラーに、「市場のセンチメントはどうなっている?世の中のポジションの偏りはどうなっている?」と聞いた時に、部下のディーラーが「市場は、かなりベア(弱気)です。ショート(売り)ポジションが相当積みあがっているようです。したがって、あまり下がらないと思います。」と答えました。すると、そのチーフディーラーは、「そうか。それでは、まだ下げの余地があるだろう。」と言い、「私のポジションとして、さらに売り増ししてくれ。」と、さらなる売りの指図をしたのです。

部下のディーラーは、せっかくの自分の情報にも関わらず、自分のボスが、まるで、それに逆らうかのようなトレードをしたことに、かなり戸惑ったようです。そして、実際の相場はと言うと、さらに、大幅続落したのです。このように、市場に積みあがったポジション云々というより、相場そのものの分析を正しく行った、その一流チーフディーラーの腕が勝ったというわけです。

と言うわけで、もし、ここ最近の相場で痛手を被った個人投資家がいらっしゃったとしても、いまさら、世の中のポジション云々を気にすることはありません。大事なことは、相場のことは相場に聞けば良いわけですから・・・。相場そのものの分析を正しく行うことが先決だということですね。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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