大相場になった時の心構え
大相場になった時に、せっかく良いポジションを持っているのに、早々と相場から降りてしまうことがあります。そして、得るはずだった利益の半分どころか、4分の1程度しか得ることが出来ず、まさに「利小」の結果となってしまうことを経験された方は多いと思います。
この辺りのトレードの問題点について、分かり易くご説明する為に、「車の運転」に例えると、しっくりとお分かり頂けるかと思います。
皆様が車を運転していて、一般道から高速道路に入っていく場面を思い描いてみて下さい。一般道でせいぜい50キロ程度の速度で走っている時は、周りの景色も良く見え、また、風景を楽しんでおられることと思います。
ところが、一旦、高速道路に入って、しかもかなりの高速で運転する状況となると、恐らく多くの人は視野がどんどん狭くなり、周りの景色もゆっくりと楽しむという感覚ではなくなってしまうのではないでしょうか?そして、スピードをさらに上げていく時には、恐怖感すら襲ってくるのではないでしょうか?
スピードを上げること自体には快感を覚えるかもしれませんが、幾つもの調査結果からも、その時の人間の視野は狭くなっているそうです。この視野が狭くなっている状態は、相場が大きく動いた時に、多くの投資家が陥ってしまう状況と似ていると考えられます。
よく相場が小動きの時は、精神状態が落ち着いていて相場に入り易く感じる方も多いかと思いますが、一旦相場が大きく動きだすと、途端に委縮してしまって相場に入っていけない方が多いようです。
目の前の相場を直視して、冷静に参入しなければならない時に、慌てふためいてしまっていては、本来の望ましいトレードスタイル(利大損小)を貫けないことになります。そして、利が乗っている時は、出来るだけ長く、そのトレンドに乗り続けること大切です。高速道路にて視野が狭くなるように、大相場の時に相場が見えなくなってしまうことは絶対に避けたいものです。
状況を改善する為の一つの手段としてご提案したいのが、もし、大相場で目の前の視野が狭くなってしまい相場が見えなくなったと感じた場合は、その時に見ている時間枠のチャートより一つでも二つでも短い時間枠の「スパンモデル」をご覧になることをお勧めします。
例えば、60分足で見ていて、相場が急変したと思えても、1分足や5分足だと意外にそうでもなく、意外と簡単に相場の流れについていけるものです。
いずれにしましても、利が乗っているポジションを出来るだけ長く引っ張る一方で、トレンドが変化したと確認すれば、そのポジションに拘らず、撤退することが肝要だということです。
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