相場は「価格」「時間」「波動」
トレードを行っているほとんど全ての投資家が関心の目を向けるのは、「価格」の変化です。
相場では「時間」も重要な要素であると頭では理解していながらも、やはり現実問題として、
「価格」が最大の関心事となっているのは否めません。
それもそのはずで、つまり如何に安く買って高く売るか、もしくは高く売って安く買い戻すかを四六時中考えているのが投資家であるからでしょう。
このようなスタンス、考えでもって市場に参加していると、マーケットに対して、ロングポジションの人は早く上がれと期待し、ショートポジションの人は早く下がれと期待してしまいます。
要するに我慢出来ないわけです。この点、私も同じです。人間というのは、本来、このような煩悩に影響を受けているもののようです。
そこで、「時間」の要素を入れて考えなければならないのだ、と頭では理解することになります。
ところが、それでも、待ちきれないのが、普通の個人投資家と言えましょう。
そもそも、「時間」を捉える上で「波動」という分析を考慮に入れる人でさえ、上がらなければいけないとか、下がらなければいけないとか、「〜〜ねばならない」という発想をしてしまうのはよくあることです。
相場に対して、「〜〜ねばならない」なんて言う考え自体が間違ってはいるのですが、それに加えて、「波動」は大きな動きを伴わなければならないという固定観念を持っている人がいるのも事実です。
相場が上下に激しく動く波動は確かにありますが、ほとんど上下に動かない波動もあるのです。むしろ、激しく動く波動の方が珍しいのかもしれません。そして、激しく動く波動の後には、静かな波動、動かない波動が訪れます。逆に、静かな波動や動かない波動の後には、激しく動く波動が訪れます。
私たちは、激しく動く波動になる瞬間にその波動に乗ることがベストですが、その為には、動かない波動、静かな波動の最中に、次なる準備をしておかなければなりません。
「一目均衡表理論」の中の「準備構成期間」というのがこのステージを指しています。静かな動きの最中に、しっかりと作戦を立てておけば良いわけです。それが大きな実を結ぶということをしっかりと理解しておきたいところです。
いわば、「準備構成期間」の中にある「準備」は、相場のみならず、それに参加している私達自身の心の準備という面もあると思います。それにしても、相場とは、あれこれ考えさせてくれるものです。
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