「時価評価」の大切さ
「時価評価」とは、持っている金融資産を、ある時点の実勢レベルで評価することです。FXの世界では、時価評価した時点で評価損を抱えていても、実現しない限りは、損失と見なさない人がいますが、それはとても危険な考え方です。
相場が上昇すると思って、ロングポジションを持ったが、実際の動きは逆に下がり始め、大きく評価損を抱える状態になっていたが、何とか元のコスト近辺に戻ってきたからやれやれと思って、僅かな益を得られるレベルでポジションをスクエアにしたら、そこから本格的に上昇を始めてしまったご経験はないでしょうか?
往々にして、自分がポジションを手仕舞いした後に、元々予想していた相場展開となってしまうケースは多いものです。
結局、評価損を抱えている時間が圧倒的に長く、評価益を持っている時間はほんの僅かという、まさに「損大益小」という最悪のトレードパターンです。
また、これは、多額の評価損を抱えながら、それを実現しなかったことから、損失を認識しようとしない最悪のケースとも言えます。
結果として、元のコスト近辺に相場が戻ってきたからと問題はないではないか、と仰る人がいるとすれば、恐らく、その人は、将来大損をしてこのマーケットの世界から見放されてしまう可能性が大と言わざるを得ません。
外貨預金ならまだしも、外貨証拠金取引をされていて、実現損と評価損を分けて考えること自体が大きな間違いです。
ある会社の債券を買って満期まで持つ過程で、その債券価格が市場金利の影響を受けて上下するのとは訳が違います。
債券の場合は、満期まで保有すれば、元本で償還されるわけです。
満期保有するという意味では、債券購入後の価格変動は無視しても良いわけです。
一般の金融会計でも、当初に満期まで保有すると決めて購入する場合は、途中の時価で評価益、評価損を出す必要はないことになっています。
要するに、話を単純化すると、債券の場合は、大半において、市場リスクならぬ信用リスクだけを追っているわけです。
その点、外貨証拠金取引は決定的に異なるわけです。
何と言っても、外貨証拠金取引には満期がないという点は最大の違いです。
延々と市場リスクを負っているわけです。
金融界では、時価会計について、メリットはあるけれども、様々な弊害も指摘されています。
しかし、こと外貨証拠金取引に関して、時価評価を軽視することは断じて許されないと思います。皆様ご自身の安全の為にも、毎日1回は、値洗い(評価)する習慣を付けておくことは、とても重要だと思います。
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