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マーフィーの日々是好日

チャートは万能ではありませんが、しかし・・・

チャートは万能ではありません。チャートだけで、相場を完璧に予測出来るとは限りません。それを踏まえた上で断言出来ることがあります。それは、チャートなしではトレードは出来ないということです。

ところで、チャート(Chart)には様々な意味があります。(1)図、表、図表、グラフ、(2)海図、海岸線や水深などが記されている地図、(3)航空図、地形・航空路・空港などが表示されている地図、(4)天気図、気象図、(5)占星術の占星図、(6)音楽の楽譜などです。

(1)や(2)の意味はすぐに察しがつきますが、(6)は興味深いです。音楽の楽譜はまさにリズムであるからして、相場が一種のリズムであると理解するのは難くありません。音楽に秀でた才能の持ち主が、相場が上手であるのは充分に想像出来ることで、実際にそのような話が実在しています。

ところで、私は、普段から「ファンダメンタルズ」のことを「不安だメンタルズ」と表現することが多いです。トレードしていく上で、「ファンダメンタルズ」を最重視すると、メリットよりもデメリットが多く、結果が思わしくなくなるからです。

実は、私自身、相場の世界に入って最初の半年間で、トレーディング部門にて仕事を続けることが出来るかどうかの瀬戸際にあった時に、私を救ってくれたのは「チャート」でした。従って、現在の自分があるのは、ひとえにチャートとの出会いがあったからだと断言出来ます。

さらに、その後のトレーダー人生においても、チャートを継続的に研究し続けたからこそ、トレーダーとして生き残ることが出来たと思っています。確かに、大きく損失を出した時を思い出すと、全て、「ファンダメンタルズ要因、材料」に拘り、執着したことが原因だったからです。

この拘りや執着心について、メンタル面のことを原因として挙げても良いのですが、一義的にはやはり「ファンダメンタルズ」そのものを重視することの結果だと考えています。

従って、まさに私自身の実体験に基づいて言えることだけに、私としては、特に、個人投資家の方々などに対して、大事な自己資金を投入されてトレードされるに際しては、第1に重点を置いて頂きたいのが「チャート」だとお伝えしたいのです。

あくまで、その上で、世の中で話題となっている「相場材料」を知っていることに越したことはないということです。何故上昇したのか、もしくは下降したのかの背景要因を、「相場材料」面から把握しておくと相場の動きを理解しやすいからです。

ただ、何度も繰り返しになりますが、全ては、「チャート」が理解出来て初めて生きてくるものだということです。さもないと、相場の動きは理解出来、解説も出来るけれども、自己資金は全て無くなったということにもなりかねないからです。

せっかく身に付けた「チャート知識」を、正しく実践トレードに活かしてこそ、意味のあることです。また、「生兵法は怪我の元」と言いますが、相場で利用するチャートについても、全く同様です。くれぐれも、しっかりと学んだ上で、正しく活用したいものです。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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