「変化を恐れないということ」
ほとんどの人は、変化を恐れ、抵抗するようです。
過去の出来事について、あれこれ熟考して、判断することはあっても、その既に下した判断を重視するあまり、新しい情報に対する判断を誤ってしまうケースが多いようです。
過去に起こったことは既成事実であり、それに対する解釈に時間を掛けて、あれこれ理屈を述べることは比較的簡単なことであり、ストレスも少ないようです。従って、マーケットの動きについても、既に過去に生じたことに関しての説明に時間、スペースを割く傾向があります。
そして、残念ながら、これから起こるであろう将来のことに関しては、あまり積極的に触れず、過去の流れを受け身的に引き継ぐことで、無難に乗り切ろうとする人が多いのです。
皆様が毎日読んだり、聞いたりされるマーケットレポートについても、恐らく大半が既に起こったことの「後講釈」に終始しているものが多いと思います。過去の既成事実については、理論整然と解釈することがいとも簡単に出来てしまうので、確かに楽なことです。
為替に関するレポートでも比較的多く見られるパターンは、ファンダメンタルズ要因をあれこれ引っ張り出して、強い経済指標、弱い経済指標の結果、相場がどう動いたという説明がなされ、そして、指標通りに相場が動かない場合は、利益確定のポジション調整の動きの結果云々と言う風に、実に便利な表現が並ぶようです。
その後に続いて、サポートレベル、レジスタンスレベルはどのレベルと言う風な具合に展開していきます。そして、ファンダメンタルズ要因を背景に、基本的な流れに変化はないといったような内容で締めくくられるのがワンパターンのようです。
この類のマーケットコメントに流れている根幹の考え方の特徴は、すべて過去を重視した解釈であることであり、現在の動きさえ、その過去の流れの中で受け身的に解釈しているということです。
現時点までの動きを説明していく流れの中で、今後の動きを説明、予測する行為は、それほどリスクを伴わないことであることはすぐにお分かりになると思います。ですから、大半のアナリストは、現在までの動きと全く違った動きが今後起こるという予測を行うなどというリスクを冒したがらないのです。
しかしながら、マーケットを少しでも経験された方であれば誰でもお分かりのように、実際のマーケットは、突然、「変化」します。この「変化」が突発的であるからこそ、相場変動率が高まるのです。誰もが予測した通りの動きであれば、相場変動率は高まりませんし、相場そのものも動きません。
「相場はタイミングが全て」とは、上記のような現象を受けて言われる言葉なのです。「変化する」タイミングを一刻も早く捉えて、その新たな流れに乗ることが最も大事なのです。その「変化」は、まさに、それまでの過去からの流れに逆らう動きです。そのため、どうしても恐れてしまいます。それが普通の人間が持っている「煩悩」だからです。
この変化のタイミングを捉えることの出来る相場分析能力がどれだけ大切か、もうお分かりかと思います。単にサポートレベルであるとかレジスタンスレベルであるかに留まらず、何故にそのサポートやレジスタンスの意味があるのかも分析出来ることが必要です。
私が、「時間分析」を殊のほか重視している理由はこのような背景があるからです。「時間分析」では、「基本数値」や「対等数値」と言う概念を使いますが、いずれも「変化」のタイミングを捉えるためです。また、私のオリジナル分析手法である「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」にても、重要とするラインがあります。そのラインを終値で上抜ける、もしくは下抜けることが「変化」の兆候を教えてくれるわけです。さらに、何と言っても、「遅行スパン」という「変化」に強力な力を発揮してくれる最強の「武器」があります。
これらは、すべて、「変化」に対処する為のものです。相場の流れの変化は、しかるべきタイミングで生じます。あまり前もって構えていても逆効果です。もっとも、「時間分析」では、どうしても「狂い」も生じます。「誤差」と言っても良いかもしれません。しかしながら、相手が相場である以上、100パーセント絶対のタイミングを期待するようでは相場の神様に怒られてしまい、大きなしっぺ返しを食らうかもしれません。
「変化を恐れないこと」は、あくまで変化を把握することが出来て初めて感じることでもあるだけに、やはり、「変化を把握すること」と「変化を恐れないこと」を同時に意識して努めるようにしたいと思います。繰り返しになりますが、相場を行う上で最重要なことは、現状分析を行った上で「変化」を知り、恐れずに、いち早く新しい流れに乗ることだという点をご理解頂ければと思います。
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