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マーフィーの日々是好日

相場を行うに当たって(4)

前回でも触れました通り、私は、自分のトレード技術として、「3つの神器」、すなわち、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」「アクティベート時間分析」(いずれも登録商標済み)を持っています。

いずれの手法も「トレード技術」であることには変わりないのですが、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」は、より具体的、実践的に売買のレベルを探る為に利用するものである一方で、「アクティベート時間分析」を、相場予測を打ち立てて、今後の相場展開を頭に描く為に利用しています。

この「アクティベート時間分析」は、私の独自の時間分析ですが、特徴の1つは、今後の動きを前もって予測することには主眼を置かず、毎日の相場の動きを見ながら、刻々と変化する相場に合わせて時間分析を行っていくことです。

一般的には、今週、今月、来月等々の区切りで相場がどのように展開していくかに関心が向かうようですが、私は、あまり先の「相場予測」に重きを置くと、ろくなことはないと考えています。そもそも、「相場予想」はしてはいけないという主義、スタンスを取っているのです。

それでも、「アクティベート時間分析」を行うことで、現在の相場が上昇局面にあるのか、下落局面にあるのか等々の「相場予測」は実践していきます。一見矛盾しているようですが、相場は時間で動いているとの考えをベースに持っている私としましては、分析の結果として、ある程度の期間の相場展開を先読みすることはあり得るわけです。

さて、具体的にドル円相場の今後の相場展開を「アクティベート時間分析」でもって分析してみると、週足ベースで判断して、先週の安値が当面のドル安値となって、ドル反転、上昇に転じる可能性が高まっていることが分かります。具体的な判断根拠は、私の既報の有料レポートに譲るとしまして、10月2日の安値である88.60円はかなり重要な下値サポートとなりそうです。

さらに、ユーロドル相場は、9月23日の高値1.4845が当面の高値となって反落、下落局面入りしているとの判断をしています。日足、週足いずれの時間軸の分析においても、ユーロが当面の高値を示現した後の本格調整局面に入っていると読んでいます。こちらも、詳しい判断根拠等についてはやはり既報の有料レポートに譲ります。

このように、一例を挙げましたが、私は、それぞれの通貨ペアに関して、日頃から日足ベース、週足ベースを中心に、「アクティベート時間分析」を行っています。そして、ある程度の相場観を頭に描きながら、実際の売買の判断、売買レベルの把握等に関しては、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等の「トレード技術」に頼るようにしています。

実際のところ、「相場観」が先にありきではありますが、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」にて売買の判断がOKとならなければ、ポジション造成は見送られることもあります。

より正確に言うと、「アクティベート時間分析」に基づいた「相場観」に従った方向にのみ、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」を用いて、エントリーするようにしています。このように、方向性を事前に決めてエントリーすることで、相場の流れ、トレンドを見失うことなく、しかも絶好のタイミングでエントリーすることが出来るわけです。

「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」だけでは、一見、システムトレードのような印象を持たれる方もおられるかもしれませんが、単なるシステムトレードではなく、「アクティベート時間分析」によって「相場観」を加えることで、全体の流れに乗った、利益幅も大きく取れるトレードが実現出来るわけです。その為、一般的なシステムトレードとは一線を画すアプローチと言えましょう。

「相場予想」には極力拘らず、目の前の相場と真正面から見つめ、分析し、しかるべきにエントリー、手仕舞することが肝要ですが、前提としては、あくまで「時間」という最も重要な要素を考慮した分析を通じて「相場観」を持ちつつマーケットに参入することが一大事であると考える次第です。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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