普通、仕事をしていると、「頑張れ！！」と言って人を励まし、「頑張る！！」と言って自分を鼓舞する傾向にあります。

しかしながら、相場の世界では、「頑張ること」は禁物です。

自分の思惑と違った方向に相場が動いている時に、自分の相場観が正しいと言って、いつまでも自分のポジションに執着することは、最悪の結果を招きます。

と言うわけで、相場では、「頑張ること」は禁物なのです。よく「逆境に耐えよ」と言いますが、それは、こと相場に関しては、危険極まりないわけです。

ただ、相場でも「頑張ること」が必要な時があります。

それは、相場が自分の思惑通りに推移していて、ポジションが含み益を拡大してきている時です。そんな時は、「頑張り」が必要なのです。つまりは、「逆境」に対して、「順境」に耐えなければならないのです。

どこまで利益を伸ばすことが出来るか、まさに、強い精神力が求められるわけです。

色々な意見があるかと思いますが、そもそも、損切りは簡単なのです。

ご批判を覚悟で申し上げると、「簡単であるはずの損切り」が出来ない人は、そもそも、相場をやる資格がないと言っても過言ではありません。

実は、本来、相場で一番難しいのは、「利食い」なのです。

何故なら、利が乗っているポジションをどこまでも引っ張るには、それなりの覚悟、勇気が必要です。そういう時こそ、「頑張る」ことが必要となるのです。

含み損を抱えているポジションを引っ張ることに頑張ってはいけない一方で、含み益を抱えているポジションは引っ張る必要があるのです。「逆境」に耐えるべく頑張ってはいけない一方、「順境」に耐えるべく頑張らないといけないわけです。

それにしても、相場とは、本当に、精神力を鍛えてくれるものだと痛感します。

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