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マーフィーの日々是好日

「レートチェック」について

今回お話する「レートチェック」とは、中央銀行が為替介入を行う際に市場の為替レートをチェックするという意味ではありません。ここでの「レートチェック」とは、個人投資家を含めたトレーダーが市場の価格をチェックすることを指しています。

結論から申し上げますと、私は、専業で1日中為替取引をされている方を除いて、一般の個人投資家の皆様は、「レートチェック」をあまり頻繁に行わないことをお勧めしたいということです。

実際にポジションを持って、相場の中に入っていると、マーケットのレートがどうなっているか気になるのは当然のことです。しかしながら、あまりに頻繁にレートチェックを行うと、逆に相場が見えなくなってしまうという弊害があります。

数銭から10銭程度の利益を得るために売買を繰り返す「スキャルピング」を行うのであれば、目を凝らしてマーケットレートを瞬時追いかけていく必要がありますが、通常のデイトレードであれば、それほどマーケットにどっぷりと浸かる必要はありません。ましてや、スイングトレード(宵越しから数日)や、ポジショントレード(数日以上)を行う上では、頻繁にレートチェックすることは弊害を生みます。

私は、よく、「終値で相場を判断しましょう」とコーチングさせて頂きます。終値とは、1分足から始まって、5分、15分、30分、60分、日足、週足等、時間軸次第で決定される4本値の終値のことです。

60分足では、60分足のローソク足の終値が確定するまでは、相場の判断も決定ではありません。早い話が、60分間(1時間)もの間、相場の動きから目を離しても良いわけです。この終値で判断することが実はデメリットよりも遥かに大きなメリットを生むのです。

まず、私の相場分析は、ほとんどが終値で判断します。私の分析手法である「スパンモデル」、「スーパーボリンジャー」、いずれにおいても、終値が重要です。終値が確定する前に見切り発車してしまうと、あとで「ほぞをかむ」ことになってしまうことが多いのです。

終値がどの位置にくるかで、相場のトレンドが決定されるわけですが、この終値そのものが相場の潜在的な勢いに大きな影響を受けていることを十分に理解しておく必要があります。終値の持つ意味は、相場が、その時間軸において、そのレベルで納得する、許すレベルということです。凡そ全てのファンダメンタルズ要因や、全ての需給を反映した上で決定されるレートということです。

終値で判断することのメリットの1つとして、ストレスの軽減があります。仮に60分足の場合であれば、毎時ちょうどのレートだけを見て判断するわけです。従って、毎時ちょうどから次の時間までの1時間の間は、何もしなくて良いわけです。極端なことを言うと、マーケットから離れていても良いわけです。

いくら、日中、時間があって、いつでもトレード出来る方と言っても、四六時中パソコンのスクリーンを見てばかりと言うわけにもいかないと思います。主婦の方も、家事など、色々とお仕事がおありだと思います。その点、終値だけを見て判断することが出来れば、心理的プレッシャーが減ることになると思います。

実は、1分でも、5分でも、マーケットが動いている時は、長く感じるものです。特に、重要経済指標が発表になってからの1分や5分は大きな時間です。それでも敢えて、焦りは禁物と言いたいのです。一例として、先週末の米雇用統計の直後、マーケットは大荒れとなりましたが、60分足終値だけを見ていれば、何と、その直前の60分足終値と大差がなかったことがお分かり頂けると思います。

私の分析手法は、終値をベースに分析するものですので、この点からも、皆様が心に余裕を持って、荒れ狂う相場に挑んで頂けるものと思っています。相場はタイミングが全てです。そのタイミングを目の前の相場の雰囲気だけに左右されることなく、しっかりと終値で判断する習慣を付けて、トレンド方向、トレンドの勢い等を見極めて、相場に入っていかれることをお勧めする次第です。

以上、「レートチェック」をし過ぎないこと、出来るだけ終値で判断することの大切さについて、お話しました。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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