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「しまったは仕舞え」について

「しまったは仕舞え」は大変有名な相場格言です。有名ということは、わかってはいるけれども、実際にはなかなか出来ないからとも言えます。

格言の意味は、相場が自分の予測と違った方向に推移し始めると、出来るだけ早くポジションを手仕舞うことが大事だということです。当初のシナリオとは違った展開となったわけですから、それに気が付いた時点でいち早く撤退することが肝要という意味です。

しかしながら、やはり、言うは易し、行うは難しであり、どの時点で、「しまった」と判断するかが最大のポイントとなります。この判断基準があるかないかが決定的な違いとなるわけです。判断基準があるとした上で、あとは、決断力なり、メンタル部分に移行するわけです。

さて、それでは、この「しまった」という判断基準ですが、私が普段用いている方法を少しご紹介しておきたいと思います。下記の具体例は、基本的に、それまでのトレンドが転換するするタイミングにて生じるサインなり兆候と捉えて頂くと分かりやすいと思います。

1)陽転していた遅行スパン、もしくはローソク足に絡んでいた遅行スパンが陰転した時

2)陰転していた遅行スパン、もしくはローソク足に絡んでいた遅行スパンが陽転した時

3)上昇トレンドにおいて、実勢レベル終値がサポートゾーン上限ラインを下回って引けた時(スパンモデル)

4)下降トレンドにおいて、実勢レベル終値がレジスタンスゾーン下限ラインを上回って引けた時(スパンモデル)

5)上昇トレンドにおいて、実勢レベル終値がプラス1シグマラインを下回って引けた時(スーパーボリンジャー)

6)下降トレンドにおいて、実勢レベル終値がマイナス1シグマラインを上回って引けた時(スーパーボリンジャー)

上記は、私が、「しまった」と判断する時の基準となる「ルール」の代表例です。このように、具体的な判断基準があるかどうかが、トレードでは極めて大事な要素だということです。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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