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マーフィーの日々是好日

トレードで成功する人と、そうでない人の違いは?

■いきなり、質問です。

トレードで成功する人とトレードで失敗する人との「違い」はどこにあるのでしょうか?

「違いをもたらす違い」と言う表現は、あのカリスマセミナー講師であるジェームス・スキナー氏の言葉でもあります。何事においても、成功する人は、一般のその他大勢の人と「違う何か」を持っており、この「違い」を発見し、学ぶことが大切であるとスキナー氏は強調しています。

そこで、今回のメルマガでは、トレードにおいて成功する人の「違い」とは何かについて考察してみたいと思います。もちろん、本メルマガ内の僅かなスペースで、お伝え出来るほど簡単なものではなく、そもそも、そのような文才が私に備わっているわけもありませんが、少しでもヒントになれば幸いと思っています。

さて、恐らく、FXや株式投資を行っておられる多くの人は、マーケットという不透明、かつ過酷な世界にはリスクが存在しているということは、頭では分かっていると、ご自身では納得されているはずです。しかしながら、「何が起こるか分からない」、「何が起こっても不思議ではない」、「全てのトレードにリスクがある」等々のことを本当に心底から理解していると断言出来る方は少ないのではないかと思います。

何故ならば、ほとんどの人(ここでは、個人投資家)が、相場に参加している最中に、恐怖、怒り、欲求不満、不安、迷い、失望、後悔等々の感情を抱くからです。このような精神的苦痛は、トレードで成功しない人々が特に強く感じるものです。もちろん、人間である以上、誰しも(私も含めて)、程度の差こそあれ、「精神的苦痛」を感じていると思われますが、その度合いが大きければ大きいほど、トレードでは失敗する傾向にあると考えて頂くと妥当かもしれません。

すなわち、トレードで成功するには、この「精神的苦痛」を如何にして抑えるかが大事となります。ところが、抑える対象なるものが精神的なものであるだけに、そう事は簡単ではありません。そもそも、私達は生身の人間です。従って、喜怒哀楽があって当然です。また、喜怒哀楽があるからこそ、人間らしいとも言えるわけです。様々な感情が湧き出てくるからこそ、人情味のある人間だとも思えるのです。

日常生活で、何不自由なく普通に生活をしている人が、相場の世界に入り、自己資金でポジションを持った途端に、普段の考え方、思考パターンがことごとくワークしなくなるのです。普段、理路整然とマーケットを分析し、相場材料・要因を的確に分析出来る人も、ひとたび、ポジションを持った途端に、人間が変わったかのようになるのです。一般的な傾向として、アナリストやエコノミストがトレードをすると損をする確率が高い背景でもあります。

よく、相場は心理戦であるとも言われますが、相場の動きは、そこに参加している様々な投資家(個人、機関投資家等々)の様々な行動が生み出しています。この様々な行動の背景が、先ほど申し上げた「精神的苦痛」のみならず、「精神的快楽」も交えて、複雑に織り交ざった市場参加者のセンチメントの集合体であると言えます。

ここでは、本ブログの読者の大半であると思われる個人投資家の皆様に向かって話しかける格好で議論を進めたいと思います。そして、特に、「トレーダー的思考法」に焦点を当ててみたいと考えています。日常生活で気持ちよく生活している時の思考法と、相場の世界で生き残るべく、収益・実績を残す上で必要な思考法には、「違い」が存在しているということを、前提として認める必要があるということです。


■ところで、私が、自分のレポートやメルマガ等々を通じて、いつも申し上げているメッセージの一つに、「トレード技術を身に付けましょう」というものがあります。

私には、相場は、相場観だけで勝てるほど甘くはない、トレード技術を持ち合わせてこそ、始めて、相場観を実際の収益に結び付けることが出来る、という信念があります。とりわけ、為替相場、つまり、FXというのは、経済・政治情勢等々の「ファンダメンタルズ」をいくら勉強して研究したところで、ただ、不安になるばかりで、「不安だメンタルズ」に圧倒されてしまうだけだと申しています。

それでは、「トレード技術」を学べば、実際のトレードにて収益をコンスタントに上げるようになれるのかと言うと、実は、話はそう簡単ではありません。単なる「ファンダメンタルズ」一辺倒から、「トレード技術」をある程度マスター(少なくとも頭では)したにもかかわらず、実績が伴ってこないのは、やはり、そこに、「トレードで成功する人」と「トレードで失敗する人」の違いがあるからです。

マーケットで起こるかもしれない予測を行った場合に、その事前予測と実際のトレードでのポジション及びポジション操作、手仕舞の結果との間に、どれほど大きな格差、ギャップが生じているか、という現実を目の当たりにして、多くの投資家は、大いに考え込むのではないかと思います。この格差、ギャップは、まさに「心理的なギャップ」と言えるものです。

例えば、「トレードで成功する人」は、何のためらいも葛藤もなく、チャートを見て、ポジションを造成なり、手仕舞することが出来るのです。たとえ、そこに含み損が出ていようが、買いだと判断すれば買い、売りだと判断すれば売る行為を、シンプルに、精神的苦痛を伴うことなく実践するのです。このような行動パターンを取ることが出来るようになることが、先ほど申し上げた「違いともたらす違い」であると考えます。

そして、大事なことは、このような行動パターンを取れるかどうかは、何はさておき、そのベースとなる思考法に違いがあるということです。トレードで成功する人は、トレードとは、本来、リスクを伴うのだということを本当の意味で知っており、そのリスクによって、自らの判断力が妨げられることなく、また、自身の規律、集中力、自信を失うことなく、淡々と、自分が当初に決めた「トレードルール」を守ることが出来るのです。

もし、恐怖心で一杯であれば、相場に対して、冷静に臨むことは出来ないと思われます。たとえ、自分が当初に決めた「トレードルール」でポジション造成をしたり、操作をしようとしたりしても、損失が生じること自体に耐えられず、また、許すことが出来ない一方で、利益が出ていれば一刻も早く実現しようとします。結局は、リスクを許容出来ない分、リスクを避けようとするわけです。

つまり、先ほどの例で言うと、出ている利益が無くなってしまうリスクを避けたいと思い、早く利食いをして、利益を実現、確定しようとするわけです。一方で、評価損が出ている場合に、その評価損が拡大することに対する恐怖感と、その評価損を実現させることに対する嫌悪感が生じます。トレードですから、損失が生じる可能性は当然のことながらあるわけですが、ここで問題なのは、自分の「トレードルール」を無視して、冷静、沈着に、躊躇なく行動することが出来なくなることです。

マーケットは不確実性に富んでいて、冷たく厳しい世界であることを真正面から全面的に受け入れることが出来ない限り、自分が精神的苦痛と認識するものは、意識的であろうと、無意識的であろうと、避けようとするはずです。その結果、自分が敷いていた「トレードルール」に従うことなく、間違った行動に出てしまい、高い代償を払う羽目になってしまうわけです。

観点を変えると、相場に参加する上で、本当の意味でのリスクを許容出来ていないということが大きな背景だと言うことでもあります。いずれにしても、「トレードで成功する人」と「トレードで成功しない人」の違いは、トレードする前の段階での、思考法、姿勢にあると言えそうです。


■上記のことを踏まえて、人間心理、そして、感情の動きを考慮して、考え出したのが、実は、「スパンモデル」であり、「スーパーボリンジャー」なのです。

「スパンモデル」の1つの大きな特徴は、ゾーンの色が赤色と青色の2つだけであること、相場の推移に応じても、この2つの色だけしか現れないことです。すなわち、買い優勢局面では「青色ゾーン」、売り優勢局面では「赤色ゾーン」が現れます。相場がどのように変化しようがどちらかのゾーンが現れ続けるのです。尚、相場が急変する時に、ゾーンが線になるケースがありますが、これは、それまでの色が別の色に変化したものと見なして下さい。つまり、トレンドが転換したことを示します。

いずれにしても、ゾーンの色が青色、赤色と明らかに変化することで、現在の相場が買いなのか売りなのかが一目瞭然に分かる仕組みとなっています。この色の変化なり、色の出現継続が、私達の視覚に訴えることになり、現在の自分が取るべきポジションについて、明らかな判断基準を与えられる格好となるわけです。

ゾーンの色の変化に加えて、大事な要素は青色スパン(青色ライン)と実勢レベルの位置関係です。青色スパン(青色ライン)とは、サポートゾーンの上限ラインやレジスタンスゾーンの下限ラインのことです。これらのラインと実勢レベルの終値とを比較するわけです。単純な比較ですから、どちらが上に位置するか、下に位置するかだけです。これらゾーン絡みの判断基準に加えて、遅行スパンがあります。遅行スパンについての説明は、今回は割愛させて頂きます。

このようにして、「スパンモデル」のゾーン、そして、遅行スパンを見ることで、実際に目の前で動いている相場が買い優勢か、売り優勢か、さらには、優勢の度合いがどの程度なのかを知ることが出来るわけです。「知る」と表現した通り、分析や判断と言うほど大層なものではないです。ただ「知る」だけです。

トレードで成功する為には、もし、ポジションがマーケットの動きに逆らっているならば、自分の間違いを潔く認め、正すことが大事ですが、その際に、あれこれ、分析や判断を必要とするならば、間に合いません。分析や判断をするのではなく、知るだけで、しかるべきアクションを取らねばならないわけです。

心理面で言うと、もし、相場を相手にして、収益を上げようとするならば、人間とは、本来、感情の動物であること、そして、弱くもろい神経の持ち主であることを正直に認めた上で、相場に臨むことが大切です。その上で、「スパンモデル」や「スーパーボリンジャー」などのトレード技術をマスターし、自分なりの「トレードルール」を築き上げた上で、自分の感情をコントロールする術を学ぶ必要があります。

この際に必要な考え方が、すなわち、「トレーダー的思考法」であり、「トレードで成功する人」の思考法、姿勢なのです。この「違いをもたらす違い」を知ること、そして、身に付けることこそが大切だということです。


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たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやくようにしたいとは思っていますが・・。


プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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