相場に関する珠玉の名言
本日発行しました無料メルマガからの抜粋です。相場に関する珠玉の言葉のご紹介をさせて頂きます。
■相場に参加するに当たっての、とっておきの珠玉の言葉をご紹介致します。ぜひ、座右の銘として、覚えて頂くとお役に立てると思います。日本における「相場の聖典」とも言うべき「三猿金泉秘録」に、相場の極意を集約した表現があります。
「待つは仁、向かうは勇、理のるは智、半扱商内(はんきゅうあきない)の妙術と知れ」
です。以下、順を追って読み解いていきましょう。
「仁」とは、思いやりや慈しみの意味がありますが、ここでは、忍耐力、克己心という、自分に打ち勝つ力のことと考えられます。「待つは仁」とは、つまり、相場では、チャンスを待つことが肝要であると教えてくれています。
相場はタイミングが全てとよく言いますが、慌てて手を出すとろくなことはありません。もちろん、遅れることは良くないですが、高値売り、安値買いなどをしないと決めておくに越したことはありません。高値売り、もしくは安値買いなどしなくても、高値だと確認した後で売り、安値だと確認した後で買えば良いわけです。これを、先走って手を出してしまうから、結果が最悪となります。私が時々使う表現である「終着駅の次の駅で降りる」を思い出して頂けると、よりお分かりになると思います。
もちろん、高値確認、安値確認をしたと思った途端に、また逆戻りするケースもあり得ます。相場が全て自分の思惑通り、予測通りに動くはずはありませんが、その時の成功確率を高めることは十分に可能です。それが、「トレード技術」です。
ところで、相場におけるエントリーや手仕舞いのタイミングを探る上で、重宝なのが「時間分析」です。相場は時間で動いているのが「摂理」であり、「相場の世界の真理」であると思います。すなわち、上げに要するに時間、下げに要する時間、上げ下げの波動にまつわるタイムサイクルの存在等々、相場の動きは、時間と切っても切れない関係にあります。
今回は、時間分析の具体的方法論(「アクティベート時間分析」)に踏み込みません。しかし、そもそも、時間サイクルを把握したところで依然として問題は生起します。それは、上昇の時間が終了したからと言っても、すぐに下落するわけではないこと、また、下降の時間が終了したからと言っても、すぐに上昇するわけではないことです。この局面では、まさに、相場には忍耐力が必要であることを教えてくれます。
ただ、時間そのものが経過したという事実は存在しており、価格変動が伴うのはまさに時間の問題となるわけです。この価格変動が訪れるまでの間に、我慢しきれなくなって、ポジションを諦めてしまうケースがあるのは実に残念なことですが、相場と付き合うとはこういうものだと認めることが大切でしょう。
さらに1つ付け加えるならば、「終値」で判断するという「ルール」です。私の相場分析、トレード手法においては、終値で判断するという「ルール」が随所にあります。日足で言えば、その日の終値、通常はNY終値を確認した段階で分析を行います。60分足で言えば、60分足の終値で判断しますから、各時間ごとの終値を待って判断します。5分足でさえ、5分毎に判断します。
この終値を待つ心の余裕が大切です。待っている間、逆にストレスが溜まると思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、そこは、ご自身の精神面のコントロールを行って頂くしかなさそうです。終値での判断は相場分析の骨子の1つだと思っています。少なくとも経験則からも言えることは、それぞれの時間軸のローソク足の終値を待って判断、トレードすることが出来るという「待つは仁」がとても重要だということです。
■続いて、「向かうは勇」の箇所についてです。
この意味は、相場でここぞというチャンスが到来した瞬間に一気呵成にポジション造成なり、手仕舞いを行うには勇気が要るということです。一般的に例え話として出されるのが、皆が弱気の時に買う、皆が強気の時に売るには、勇気が必要であり、相場では特に大切なことだということです。
陽の極、陰の極と言う言葉がありますが、同方向の材料が目白押しである上に、センチメントも一方向に傾いている時のことを指します。まさに煮詰まっている状況にあるわけです。このような時は、市場参加者のポジションは一方向に傾いていますが、そんな中で、自分だけが、逆向きのポジションを持つにはとても勇気が要るものです。
最近でこそ、市場のポジションの偏りに関するレポートも普通に見られるようになりましが、ここで言う陽の極や陰の極というのは、そんなに甘いレベルの話ではありません。ほとんど誰しもが、もう下げるしかない、もう上がるしかないと感じざるを得ない局面が訪れるのが相場です。往々にして、自分自身のポジションが捕まっているケースもあり、全てのポジションを投げたくなる局面だとも言えましょう。まさに100人に聞けば、程度の差こそあれ、ほぼ全員が似た相場観を持つ時のことを指すわけです。
ところで、相場の神様というのは、実は、存在していて、最後の最後に助けに来てくれるのですが、ほとんどの場合、ポジションを投げてしまっている時のことが多いようです。しかし、そんな時こそ、まさに絶好のポジション造成のタイミングであり、だからこそ、相場の神様が最高、ベストのタイミングと判断した上で現れるわけです。
自分のことを客観的に見つめることが出来る人間は強いです。そのような人は、相場をやると成功する確率が高いです。勇気はもちろん必要ですが、このような心の姿勢も同じくらい重要ということです。
■次に、「理のるは智」の箇所についてです。
利食いの難しさを説いた部分です。一般的には、損切りは難しいと言いますが、実は、利食いの方が遙かに難しいのです。そもそも損切りが出来ないというのは、受け身を覚えずに柔道をやるようなものであり、初めから命取りとなると分かっていながら敢えて挑むようなものです。相場をやっていけない人が相場をやるということです。
従って、ここでは、「損切りが出来ないけれどもどうしたら良いか」と言うレベルは当然クリアーした段階のこととご理解した上でお読み下さい。「利大損小」が良いと言う通り、利食い幅が大きい方が良いのは誰しも思うことです。しかしながら、実際問題、評価益の出ているポジションを引っ張るのは実に難しいことです。
理由は、評価益を失うリスクを大きなものと感じるからです。得られるはずであろう利益をみすみす失ってしまうことに対する恐怖感が、難しくさせているわけです。相場においては、この人間誰しも持つ「恐怖感」が様々な行動を左右しています。損失をする恐怖、損失を実現する恐怖はもちろんですが、この、既に存在している評価益を失う恐怖も同程度大きなものです。
人間の持つ煩悩が生み出す色々な行動パターンが相場変動の要因と言っても過言ではありません。そんな煩悩の塊である私達が相場を行うに際して、「智」が必要というわけです。私は、この「智」を私流に解釈して、「トレード技術」と読み替えています。知識と言うと大袈裟ですが、ただ知っているか、知らないかだけの違いであると思います。相場の「トレード技術」とはそのようなものだと私は思っています。
■最後に、「半扱商内(はんきゅうあきない)」についてです。
これは、私が実際のトレードにて随分と応用していることです。半扱商内(はんきゅうあきない)自体は、ポジションの半分ずつ取引するのが良いという意味です。例えば、最初に2枚買っておいて、ある程度の利が乗った時に、半分の1枚だけを利食いで売っておけば、その後、相場が下げたとしても、既に売った1枚のポジションを買い戻せば、また次なるチャンスを生かせるということです。
相場の安値から高値まで、もしくは高値から安値までの幅を根こそぎ持って行こうとするのは、強欲そのものです。貪欲と言っても良いかもしれません。そのようなスタンスの方は、相場では成功しません。
何事についても、「欲」は必要なことはありますが、こと相場に関しては、「欲」が仇となり、致命傷となりかねません。この「欲」のコントロールが相場においては実に大切です。
私は、この「半扱商内(はんきゅうあきない)」のメリットを如何なく発揮する為に、ポジションを幾つにも分けて持っています。ポジションを幾つにも分けて持つことで、ポジション調整はもちろんのこと、押し目買い、戻り売りを難なく行えるようになります。さらに付け加えて申し上げると、常にレバレッジを抑え、余裕資金をいつも持っているように努めています。このことで、チャンスと見れば資金をつぎ込むことが出来るわけです。
又、お勧めは、複数のFX会社に口座を持ち、資金も置いておくことで、心機一転したポジションを新たな気持ちで持つことが出来ます。「半扱商内(はんきゅうあきない)」では、半分のポジションを、回転を利かせながらトレードすることのメリットを説いているわけですから、さらに多くの件数にポジションを分けて持っておけば、縦横無尽にポジション操作出来るわけです。
相場とは、全くの一方通行に動くものではありません。上げたり下げたりしながら、波動を描いていくのが相場です。この、それぞれの上げ下げの局面で、売ったり買ったりをすることで、収益極大化を図るようにされることを強くお勧めします。私が毎日のコメントにて、60分足スパンモデルや、60分足スーパーボリンジャーに基づくトレードを重視している背景は、上記のようなことです。
以上、「待つは仁、向かうは勇、理のるは智、半扱商内(はんきゅうあきない)の妙術と知れ」という言葉が相場の極意を教えてくれているという点についてレポートさせて頂きました。
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