数多くの失敗から学んだこと
トレードは一見、短期間に大きな金額を稼ぐことが出来るという印象があるようです。とりわけ、FX(外貨証拠金取引)は、元手が少なく、レバレッジが効き、効率の良い投資手法というイメージがあります。
加えて、FXは、通貨と通貨の交換レートを売買するということで、世界各国の経済、政治事情などが相場変動要因として目や耳に入ってくるとの認識が浸透しており、知的好奇心も駆り立てながら収益もついてくるという、大変魅力的な金融商品と思われがちです。
ここで、少しばかり私個人的なことに触れると、邦銀時代は、為替ディーラーとして国際資金証券部という部に所属し、ニューヨーク支店にも勤務しました。当初 から、いかにも国際色豊かであり、仕事が華やかなイメージで受け止められる傾向があったのは事実です。そして、外資系金融機関にヘッドハントされることで、キャリアアップを図っていた時期もありました。
その意味では、確かに、自分自身、各国経済事情を躍起になって追いかけて、世界のマーケットに精通しているという自負めいたものがあったのは正直認めるところでもあります。
しかしながら、実際の仕事はと言うと、相手にしているマーケットが1日24時間オープンしているだけに、労働時間面からすると、並大抵の体力では持たないことに加え、当然のことながら、収益目標というプレッシャーもあり、精神面でも相当タフでないとやられてしまうほど過酷なものでした。
そして、各国経済情勢を追いかける中で相場を予測しながらポジションを張ると言った一面があるように見えて、実際のところは、毎日、目の前にチャートがないと一寸先は闇であるかのような荒波に放り込まれた感覚で過ごしていたのを覚えています。
また、マスコミから取材を受けることも頻繁にありましたが、表向きはファンダメンタルズのことを前面に押し出して「偉そうな相場解説」をしていた一方で、やはり、実際の相場では、チャートなしでは、方向感も把握出来ず、トレンド性など皆目分からなかったのも事実です。
結局、日頃のトレードにおいては、地道に収益を積み上げることしか好結果にはつながらないことを実感したのも正直なところです。要するに、格好をつけてファ ンダメンタルズ(「不安だメンタルズ」)を材料にポジションを張った時には、自分の相場観に拘ってしまい、結果として大きくやられることが多かった記憶が あります。
あれこれ経験した末に到達した「王道」というのは、自分自身が構築した「トレード技術」を使うこと、そして、世の中の情報を出来るだけシャットアウトすることを通じて、目の前の相場と仲良くなることであり、淡々とポジション操作を続けることでした。その方法たるや、実に地味なものであり、だからこそ、相場の 変化を察知した折には、先入観なく、新しい流れに乗ることが出来るようになったのです。
とにもかくにも、数多くの失敗を通じて学んだことは、トレードとは、ファンダメンタルズを抜きにして、地味に淡々と自分の技術を信じて、相場と真正面から対峙し、流れに乗ることだということです。さらには、トレードとは、戦う対象は、決してマーケットではなく、人間の煩悩だということです。
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