FXの醍醐味(その2)
損失を嫌う人はトレードに向いていません。もちろん、基本的には、誰しも損するのは嫌いなのは当然なのですが、ポジションは相場の判断に従って操作されるべきものだということです。従って、相場を上昇だと判断すれば買いポジションを考えるべきであり、下降だと判断すれば売りポジションを考えるべきだという、至極当然の論理があるわけです。
収益か損失かは、あくまで結果であるに過ぎないわけです。こだわるべきは、収益か損失かではなく、自分が「トレードルール」に従っているのかどうかということです。
私は、よく「ポジションのコストを忘れることが大事」と言います。このことは、FXなり、投資を始めた段階の人にとっては、かなり酷な要求だと思っています。ですから、完全に忘れることが出来ないにしても、ある程度、忘れる、気にしないという心構えやスタンスが大事だということです。
以前にも書きましたが、いつどこでポジションをとるかは確かに重要なのですが、いつどこで手仕舞うかに焦点を置くことが、実はもっと重要なのです。相場はタイミングが全てと言う通り、入口(エントリー)と出口(エグジット)は、トレードにおける2大要素です。
私も、エントリーに関しては、様々な「ルール」を持っていまして、買うべきタイミング、売るべきタイミング、出来るかぎり厳格に判断するようにしています。しかしながら、このエントリーにあまりにこだわり過ぎると、一旦、良いタイミングを外したと思ってしまうと、マーケットに入っていけなくなります。
現在、私が主宰している掲示板においても、この件に関するご質問を頂戴することがありますが、一旦逃したらその後は、指をくわえて眺めているだけという残念な状況になってしまいがちです。よく、相場観は良かったけれどもポジションを持つタイミングが遅れてしまって、などという人がいますが、まさに、自分のポジションのコストにこだわり過ぎる典型的な例と言えましょう。
FXは1日24時間、四六時中動いているわけですから、絶好のタイミングで相場に入っていこうと思えば、寝る間を惜しまなければなりません。もちろん、日足ベースでトレードしていれば、日足チャートを原則として終値ベースで判断して売買しますので、ある程度、問題を解決出来るかもしれません。
このように、自分の置かれた環境の適ったトレードスタイルを構築することが必須です。自分に出来ること以上のことはしないことも大事です。つまりは、自分に出来ること以上のことをやると自殺行為になるわけです。
従って、自分に出来る範囲で自分の出来る最高のことをすれば良いと思います。その点、スパンモデル、スーパーボリンジャーは時間軸を変更することで、自分の置かれた環境や条件に合わせて、選択することが出来ます。
私は、普段、60分足チャート(スパンモデル、スーパーボリンジャー)をスイングトレードやゆったりデイトレードの売買判断の手段としてお勧めしています。原則、60分足の終値時点で判断しますので、実はかなりゆったりとしたチャート判断で良いわけです。もちろん、60分足よりも、ゆったりとした4時間足など、より大きな時間軸を使う手もあります。
尚、大事なことは、60分間の間に相場がどう変動しても、基本的にはジタバタしないということです。終値が確定するまで、気が気でないという方は、その時間軸で売買するのは難しいということになります。その為、リスク許容度はある程度ないとワークしないことになります。この60分間のリスクを取るのが出来ない方は、30分足、15分足、さらには5分足等を利用するということになります。
ところで、短時間で大きく動く相場に対しては、1分足スパンモデルや、5分足スパンモデルが有効です。とりわけ、1分足スパンモデルは短期トレードを行う上では最強だと思っています。
ただし、誤解なきよう申し上げておきたいことは、スパンモデルの場合、たとえ1分足であっても、それほど短期すぎることはないという点です。実のところ、何時間もの間、同じ方向の売買シグナルが点灯し続けることもざらだからです。この点、世の中の人たちが思っている1分足とはかなり異なるものだということです。
試しに、過去に大きく動いている局面にて1分足や5分足スパンモデルを表示させてみて下さい。そうすれば、ご自分の目で確認して頂けると思います。いずれにしても、ご自分のリスク許容度に合わせて、スパンモデルなり、スーパーボリンジャーの時間軸を変化させることで、相場判断、トレード判断の自分なりの基準を設けて頂くことが肝要ということです。要するに、自分に適った時間軸を見出すことで、ストレスを減らしたトレードが出来るようになります。
また、しつこいようですが、「終値時点で判断すること」の重要性を重々ご理解して下さい。いずれにせよ、エントリーにだけこだわるのではなく、エグジット(手仕舞い)に焦点を置くことで、ポジションのオリジナルコストに執着せず、目の前の相場の流れにより乗りやすくなるということです。
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