投資の勉強時間にレバレッジを掛ける
何年も前のことですが、ディーラーとしても互いに長い付き合いをしてきた、ある後輩の友人からショッキングなことを言われました。
彼曰く、「柾木さん、個人の方に、FXなんて勧めたらダメですよ〜。僕らでもなかなか勝てないのだから、個人が勝てるわけがないじゃないですか!」と。
私は、「だから、こうして個人投資家の人達に正しいトレードが出来るように、コーチングしているんだよ〜。」と言い返しました。
あれこれ話した結果、後で振り返って思ったことですが、確かに、FXは個人投資家には難しい面があります。何と言っても、一見、「外貨預金」のように簡単そうに見えて、実は非常に投機性に富んだものであることです。
FXを難しくしている最大の理由は、やはりレバレッジを効かせている為に、市場の動きに逆らうポジションを持って、評価損を抱え込んだ場合、まともにロスカットを出来ないことから、巨額の損失を出してしまう個人投資家が多いということです。
早い段階で、自分のトレーダー能力を試され、能力がなければ配置換えとなるプロのトレーダー(雇われトレーダーのことを指します)と違って、個人の場合は、自己資金で行っている為に、本来とっくに「配置換え」となるはずなのに、いつまでも取引を続けているケースがあまりにも多いと言えそうです。
プロの世界では、実績次第で、ダメだと烙印を押されたら、即刻に配置換えとなります。ある意味、楽な世界かもしれません。トレードだけが仕事ではないわけですから、他の仕事を探せば良いわけです。特に、若ければ若いほど、早く向いているかどうかの判断をしてもらった方が本人の為にはベストです。
ましてや、プロの世界では、他人の金で相撲をとるわけです。損を出しても、決して自分の懐が痛むわけではありません。自分が属しているところを首になっても、もし他社が雇ってくれるのならそちらへ行けば良いだけのことです。もちろん、その時点で本人は自覚しており、他の職種への転身を考慮するかもしれませんが・・・。
ここで、私は、ロスカットの大切さを改めて説くつもりはありません。何故なら、個人投資家の大半の人がこのことは「頭では十分に分かっている」と思うからです。
あくまで、例え話ですが、掃除の嫌いな人に掃除をさせる方法はありません。嫌いなことをしようとする人は誰もいないからです。
しかし、掃除をしたらどのような効用があるか、どのような幸せな気持ちになるか、どのようなラッキーなことが舞い込んでくるかお話をすれば、自然と掃除をしたくなるのです。
個人投資家と言っても、大の大人です。多くはりっぱな社会人であり、将来の人生設計も考えておられる方も多いはずです。上から物を言うように、ああしなさい、こうしなさい、と言っても、ご本人が納得しなければ行動を変えるはずがないのです。
個人投資家の方は、何と言っても、トラの子の自己資金を運用されるわけです。とっても大切な自己資金です。当然のことながら、減らしたくないわけです。
しかしながら、現実は、多くの個人投資家が資金を減らされています。理由は簡単です。正しいトレードを学んでいないからです。資金管理、ポジション管理を含めた正しいトレード方法を教えられていないからです。
この世の中には、儲かる投資家と儲からない投資家がいると言いますが、両者の違いは、正しい投資方法を学んだか、学んでいないかの違いに過ぎないのだと思います。
私は不思議と感じるのですが、投資で収益を上げるには相場観が大切だと言う人が世の中に多過ぎます。もし相場観で、FXで収益を上げることが出来るなら、エコノミスト、アナリストが儲かるはずです。しかし、実際は全くあてはまりません。
とても月並みなことを申し上げますが、FXは投機性が高い金融商品です。上手くトレードすれば簡単に儲かりますが、長い期間収益を上げ続ける為には、やはり正しい投資教育を受ける必要があります。中途半端な気持ちで収益をコンスタントに上げられるほど、生易しくはありません。
ちょっと説教じみてしまいましたが、時間は掛って良いですから、くれぐれも正しいFXの投資法を学ばれることをお勧めします。
「資金にレバレッジを掛ける」のではなく、「投資の勉強時間にレバレッジを掛ける」ことが先決だと強く申し上げたいと思います。
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