「布団をかぶる」について
ディーラーがよく使う言葉に「布団をかぶる」「毛布をかぶる」というのがあります。
例えば、「布団をかぶって寝ているしかない」と言うのは、あるポジションを持っていて、そのポジションが含み損を抱えている場合に、相場を気にせずにただ布団(毛布)をかぶって寝たふりをしている、と言う風に使います。
確かに、含み損を抱えたポジションを持っていることは決して良いことではないのですが、自分の相場観が明確な判断材料でもって裏打ちされている、それ故、自信があるとは思うものの、現時点ではアゲンスト(評価損を抱えている状態)である場合に、「寝たふりをする」のは決して否定される行為ではないということです。
そもそも、「相場観」というのは、本来誰しも持っているものであり、それこそ、小学生でも為替相場の動向について意見を持っていることも決して珍しいことではありません。つまり、100人いれば100人誰でも相場観は持っているわけです。
それでは、この100人の人達が全員、自分の相場観に固執して「布団をかぶって寝たふり」をしていて良いのかと言うと、それはあまりにもリスクが高いことと言わざるを得ません。
ここで言う「布団をかぶって寝たふりをする」ことが出来る「権利」は、経験や知識などで充分に裏打ちされた相場観を持っていることはもちろん、仮にキープしているポジションが思惑以上に評価損を抱える展開となった場合に、断固とした行動(ポジション調整なり、手仕舞い)をとれる人にだけ与えられていると言って良いでしょう。
そういう「権利」のある人にとっては、押し目買い、戻り売りという、一見「ナンピン」と言われている行動も許されてしかるべきです。むしろ、相場をピンポイントで狙うのではなく、線やゾーンで捉える感覚でもって、積極的な意味での「ナンピン」をすべきとも言えるわけです。
天底をたった1回のトレードで狙うこと自体が、ある意味「博打」であり、危険を伴うものだという理解が大切です。すなわち、天底は分からないからこそ、「天井」が近づいたと判断すれば売り上がり、「底」が近づいたと判断すれば買い下がりを行ってしかるべきです。そして、売ってからも相場は上がるケース、買ってからも相場が下がるケースがあるのは当然のことであり、だからこそ、「寝たふりをする」ことも必要になってくると言えましょう。
「布団(毛布)をかぶる」意味を正しく理解し、真の意味で、マーケットと格闘せずに、友達になる感覚を得ることが大切だと言うことです。
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