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「相場予測」と「天気予報」

「相場予測」は「天気予報」に例えて見るとよく分かるようです。

天気予報には、「明日の天気予報」だけでなく、「週間天気予報」や、「今後3カ月予報」、「今後6カ月予報」と言った類の「長期天気予報」があります。「明日の天気予報」は、さすがに毎日、ニュースの度ごとにやっていますので馴染みがある上、日常生活においても、参考にしたいという理由から、自然と関心も向かいます。

そして、「明日の天気予報」は近年の技術進歩によってかなり精度が増している実感があります。地域ごとに詳細な天気予報が伝えられていますので、私たちにとっても日常生活で欠かせないものとなっている感があります。

一方、「週間天気予報」や「長期の天気予報」はとなると、ちょっと雰囲気が異なってきます。私自信、たまに「週間天気予報」を見ることはありますが、実は、ほとんど当てにしていません。と言いますか、当てにすることは「ハイリスク」だと思っているからです。ましてや、数カ月先の天気予報となると、一体誰が、参考にして当てにしているのだろうと思ってしまいます。世の中には「天候デリバティブ」という金融商品がありますので、大規模な農業を営んでいるところや、商社等は、大いに天気予報を気にかけているのかもしれませんが・・。

つまりは、週間天気予報ならまだしも、数カ月も先の天気予報となると、さすがに精度が低くなってしまうのではないかと考えられるということです。ですから、私などは、やはり、長期の天気予報は当てにはしない方が「無難」であると思っています。

繰り返しになりますが、ごく一般的とも言える「明日の天気予報」は、今日の時点で明日の天気予報をするわけですから、かなり精度が高いものとなります。実際、私も、かなり当てにしているところはあります。

以上のような「天気予報」に関する考え方や評価はそっくりそのまま「相場予測」にもつながりそうです。つまり、明日の相場予測ということになると、かなり精度が高いと思われる一方で、1週間や数週間、さらに数カ月先などの相場予測となると、あまり「当てに出来ない」ということです。

ただ、私が思うに、今日の時点で、明日の相場を精度高く「予測」出来れば、それで充分ではないかということです。明後日のことは明日になった時点で、また「明日の予測」をすれば良いわけです。その延長線上で、結果として、何週間、何カ月も先の動きを読みとることが出来るのだと思います。

私がポジションキープの時間によるトレードの種類を、「デイトレード」と「デイトレード以外」と分けている背景でもあります。すなわち、「スイングトレード」も「ポジショントレード」も「デイトレード以外」と見なす考え方です。

見方を変えると、日足終値時点での日足分析をしっかりやった上で、翌日の動きを予測していくようにすれば、翌々日以降の動きなど気にしなくても、1日経てば自動的に同じことを繰り返すことになるということです。

毎日毎日の動きを真正面から淡々と追いかけていくこと、それが結果として、中長期のトレンドを追うことにもなるわけです。この考えは、私が主に日足に軸を置いて分析を続けている背景でもあります。

普段、私が行っている「アクティベート時間分析」についても、目的は、相場の天底を狙う為でありますが、この分析手法の骨子は、毎日、データをアップデートしていくことです。明日の予測なりを今日の時点で行うことであり、分析データ量も最大であることから、まさにベストの状態で「予測」しているわけです。まさに、日足ベースで、「洗い直し」を行っていくようなものです。

尚、週足ベースにて分析を行う場合は、週単位であるだけに、週足が完成する途中においては、決定的な予測を下すことには制約があります。ただ、週足を念頭に置いておくだけでも、全体観を読みとりながら、毎日の動きを追っていきやすくなる利点があります。

ところで、天気予報と違って、相場の場合は、過去の動きを遡ることで、現在の位置把握が分りやすくなります。いつも申し上げているところの「終着駅の次の駅で降りる」感覚です。

しかし、基本スタンスは、明日のことを今日の時点で読んでいくというものであり、目の前の相場と真正面から付き合っていくことです。と言うわけで、今後も、「明日の天気予報」ならぬ、「明日の相場予報」を行うスタンスで相場と向き合っていきたいと思います。そして、皆様には、天気予報を行う際に用いる「天気図」の読み方をご説明する感覚で、時間分析を含め、スパンモデル、スーパーボリンジャーを用いたコーチングをお届けし続けたいと思っています。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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