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テクニカル派かファンダメンタルズ派かの区別はナンセンス

一般世の中では、「テクニカル派」とか「ファンダメンタルズ派」という見方をする人が多いようです。ある意味、仕方ないのかもしれません。しかしながら、私は、この分類の仕方をする人は相場の本質を理解していないと思います。

相場は「相場」として捉えるべきであり、そこには、「テクニカル」も「ファンダメンタルズ」による区別があってはならないと考えます。言い換えると、そのどちらでもないと同時に、どちらでもあるということです。さらに言うと、相場の動きをより正確に把握するためには、何がより大切かという観点が大事です。

世の中の様々なニュースの影響を受けて相場は動いていきます。ニュースの中で、経済指標は代表的なものです。つまり、「経済指標」は、「相場材料」として、一般的に最重要視されているものです。確かに、「経済指標」の内容如何で、相場が動く場面は多いです。

しかしながら、より詳細に相場の動きを追っていくと、「相場材料」より遥かに重要なものが存在しているのがわかります。それは、つまりは、「相場力学」です。

「相場力学」とは、相場そのものの力です。相場がどちらに向かっているのか、どちらに向かいたいのか、その原動力となっている根底の力です。

この相場そのものに潜む「力学」を把握してはじめて、相場の波に乗ることができます。相場とは、不思議なもので、買い材料だから上がるとはかぎりません。売り材料だから下がるとはかぎりません。買い材料が出現しても下がることもあります。売り材料が出現しても上がることがあります。

また、買い材料が出現して急騰したところがピーク(高値)となって、その後はじりじりと値を下げることもあります。売り材料が出現して急落したところがボトム(安値)となって、その後はじりじりと値を上げることもあります。したがって、結果として、買い材料で売り向かう必要があったり、売り材料で買い向かう必要があったりするのです。これは、実際に、皆様も経験されていることと思います。

このような場面にて、市場で聞こえてくるマーケットコメントでは、後講釈的に、「材料出尽くし感」とか「利食い」、さらには、「ポジション調整」と言った表現で説明されることが多いです。そのため、既に終わった相場に対するコメントは、全て理路整然に聞こえるものです。正直なところ、私も、昔は、対マスコミで「ポジション調整」と言う表現を用いて相場解説をよくしたものです。あまりにも便利な言葉だからです。

このように、一見、相場とは、気まぐれで動いているように見えることが多いものです。しかしながら、相場力学を把握することができれば、実は、ある「法則性」に従って動いていることがわかります。この相場独特の「法則性」を見出すことができなければ、いつまでたっても相場に翻弄されるだけです。

以上のように、相場の波に乗る為には、何が大切なのか、何を優先させるべきなのか、結論は目に見えています。要するに、「相場材料」を見つつも、「相場材料」に翻弄され、気を取られてしまわないように注意しながら、相場そのものの動きを追うことが肝要です。

そして、相場の根底に潜む「法則性」にしたがってトレード(売買)していくことこそが最重要課題だということです。このように考えてくると、「テクニカル派」とか「ファンダメンタルズ派」といった分類をすること自体がいかにナンセンスかということがお分かりになると思います。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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