学びの時間にレバレッジを掛けよう!(続編)
以前にも書いたことがあるかもしれませんが、トレードで成功出来るかどうかは、ほんの僅かな投資に向いている天才は別として、持って生まれた才能次第ではありません。
つまり、正しいトレーニングを受けたかどうか次第であるというのが私の考えです。「それは当然だろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、上手くトレードが出来ないと、「自分は向いていないのではないだろうか?」と悲観的になる方が多いのが実情です。
こちらのブログを読まれている会員さんの多くは、既にトレード経験の豊富な方も多いかと思いますが、それでも、苦い経験を積まれているとの声が間接的に聞こえてきます。
私自身は、現在も毎日トレードを行っておりますが、ポジションのサイズは出来るだけ抑えるように努めています。ポジションサイズを小さくしておくと、ここは「ナンピン(判断根拠のあるナンピン)」するには良いレベルと判断した時にも参入出来るというメリットがあります。また、比較的大きな相場の振れを見て、動揺する度合いも減らすことが出来ます。精神的コントロールをするには一番手っ取り早い方法が、ポジションを減らすことかもしれません。
正直申し上げて、私も普通に煩悩を持った生身の人間ですから、トレードしていると、どんどんマーケットにのめり込んでいってしまうのです。昔から、三度の食事よりもマーケットの方が好きな人間ですから、マーケットがクローズしている週末は寂しく感じるくらいという性格も原因のようです。
ところで、冒頭で書いた通り、今まで約30年間マーケットの中で生きてきた私のトレードに対する考えはと言うと、トレードで成功するかどうかは、正しいトレーニングを受けたかどうかに掛っているということです。決して、生まれつきの能力次第ではないということです。
もっとも、ポジションを持つと、異常なほどストレスを感じる方がいらっしゃるのは事実です。そんな方でも、時間を掛けて、しっかりとトレード方法を学ぶスタンスさえあれば、大成されると確信しています。
その意味で、私は、学びの時間にレバレッジを掛けることをお勧めします。これは、ゆっくりと時間を掛けて、正しいトレード方法を身に付けることです。多くの方は、資金にレバレッジを掛けて、ポジションを大きくして挑んでいらっしゃるようです。
背景として、外貨証拠金取引と言うもの自体が、少額の資金に対してレバレッジを掛けて取引を行うことを謳っているだけに、現在、個人に認められている最大限の25倍まで、資金にレバレッジを掛けるのが当たり前のようにお考えの方がおられるのは、お気の毒にすら感じます。
瞬間芸のようなスキャルピング(数銭狙いのトレード)を狙う方は、ストップロスさえきっちりすれば、それでも良いと言われてしまいそうですが、私個人は、やはり賛成出来ません。というのも、人間は弱いもので、最初はそのように始めたものの、ストップロスを突然躊躇してしまうケースが後を絶たないからです。
中には、何十件、何百件ものトレードを行いながらも、数件のトレードから生じたポジションを抱えたままの方がいらっしゃいます。何十件、何百件のトレードでは小刻みなトレードを行って利益を得ておられるのですが、それらの利益の合計を、数件のトレードから生じたポジションが食い潰しているくらいだと聞いて驚いたケースもあります。
人間というは、自分がよほど可愛いのか、自分が作ったポジションを絶対にロスカットしないと決めている人がいるのです。ポジションに色や名前はついていないのですが、買ったり売ったりしていても、元々のポジションをずっと長い間、引っ張っておられるのです。
恐らく、その方は、頭では分かっておられる気がします。しかし、実際のトレードは違ってくるのです。人間の「恐怖感」というのは、怖いものです。「恐怖感」とは、自分のポジションを手仕舞うことによる「喪失感」とでも言い換えることが出来そうです。
トレードで基本ルールや手法を学ぶのは、車の運転を学ぶのに、まずはハンドル操作やブレーキ操作を学ぶようなものと考えては如何でしょうか。絶対にこれだけは、学んでマスターしないと路上教習も出来ない、免許ももらえないと考えるのが良いと思います。仮に無免許で路上を運転すれば、即刻、犯罪となるわけですから・・・。
トレードを行う上で、知るべきこと、学ぶべきことを一通り、地道に身に付けていけば、誰でも時間を掛ければ上手くなるのです。運転している時間が長ければ長いほど、ある程度上手になるものです。資金にレバレッジを掛けるくらいなら正しいトレード方法習得の時間にレバレッジを掛けては如何でしょうか。まさに自動車の運転と同じだと考えて良いと私は思うのです。
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