「相場用語の曖昧さ、歯切れの悪さ」について
相場の世界で使われる言葉には、曖昧な表現が多いです。ですから、明らかに歯切れが悪く聞こえたり、見えたりします。
保ち合い、揉み合い、底固い(下値堅い)、上値重い、堅調地合い、軟調地合い等々、毎日のように、見たり聞いたりする言葉は、明確に相場を説明しているとは言い難いです。
しかし、私達が相手にしている相場とはそういうものだと認識することが出来れば、決して上記の表現が、曖昧なもので、「逃げている」と責められるものではないと思います。
早い話が、相場は、数学や算数のように、綺麗に答えが示されるものではなく、そもそも「正解」なるものが存在しないことが背景にあります。このことは、相場が、「相場学」として学問の一分野として確立することが困難である背景の1つかもしれません。
そして、実際の相場では、高値で売る、安値で買うことが出来ないように、100パーセント満足ということは起こり得ないという永遠の課題があります。常に、消化不良であり、幾ら収益が上がっていても、「もっと上手く出来たのではないか?」という疑問がつきまとうように、実に厳しいのが、相場の世界の特徴でもあります。
ところで、一般的には、相場予測のコメント・解説にて、「予想レンジ」と言うものが示されることが多いです。私個人的には、これら「予想レンジ」は、ほとんど意味がないと思っているのですが、個人投資家サイドからは、かなり要望があるらしく、何でも良いから「数値の入ったもの」が要望されるケースが多いのが現実です。
私は、例えば、午前7時の時点での1ドル=89円丁度と言うレートは、午後3時の時点では、異なる意味を持つと考えます。何故なら、89円丁度と言うレート自体に変化はなくても、午前7時から8時間経過した時点では、時間の要素に変化が生じているからです。
相場は、価格という「縦軸の世界」に加えて、時間という「横軸の世界」があって初めて成り立つものです。しかし、世間的には、価格にばかり関心が向かう傾向があります。このことが、相場を分かり辛くさせている大きな理由の1つだと思います。
さて、最初に申し上げたように、相場の世界で使われる言葉には、曖昧模糊とした表現が多いのは事実です。相場には「場の雰囲気」なるものが存在しており、「センチメント」という表現が使われるのもその為と言えるでしょう。
相場で成功するには「心理学」も学ぶ必要があると言われても、ある程度納得がいくのは、上記のことが理由とも言えそうです。収益か損失という、いわば善と悪かのように扱われる厳しい結果を前に、相場を判断するに当たり、曖昧な部分を表面に出して、「のりしろ」めいたものを用意することは、悲しきかな、私達生身の人間の性なのかもしれません。
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