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マーフィーの日々是好日

「1から100を生むこと」

「レバレッジ・リーディング」「レバレッジ・シンキング」を始めとする著作で有名な本田直之氏が仰っていることで、特に個人投資家の皆様に有益な言葉があります。

「知識にレバレッジをかけ、DMWLを実現する」です。そして、「1から100を生むという発想」です。決して、「ゼロから1を生む」ではないということです。「DMWL」とは、「Doing more with less」(少ない労力で大きな成果を上げる)の略です。

「ゼロから1を生む」とは、まさに発明家の発想です。従って、要する時間も労力も膨大なものとなります。そして、素晴らしい成果、結果を生むこともあれば、全くの徒労に終わることも多いわけです。

一方、「1から100を生む」とは、すでにあるものに付加価値を加えていく発想です。ですから、時間も労力も少なくて済みます。

本田氏が言うには、ほんの一握りの天才を除いて、多くの成功者は誰か他に成功した人の方法を学んで、自分なりに生かしていくそうです。試行錯誤して、時間や労力を費やすのではなく、すでにある「1」に付加価値を加えていく方が、成果が上がりやすいのです。

あの天才バッターと言われるイチロー選手でさえ、このように言っています。「最初はまねごとみたいなところか始まりますよね。色々な人のフォームをまねて何となく今の自分があるという感じがあります。」(イチロー262のメッセージ)と。

世の中の著名な経営者でも一流のプロスポーツ選手でも、いや多くの発明家でさえも、まったくのゼロから何かを生み出しているのではないのです。とにかく、時間が限られているからこそ、すでにあるものに加えるという工夫が必要なわけです。

個人投資家の皆様の多くは、お仕事を持たれていたり、様々な制約があったりで、投資の勉強に費やす時間が限定的であると思われます。だからこそ、この「1から100を生む」発想が大事であり、より少ない時間、労力でより大きな成果を生み出すことで成功に近づくスタイルが推奨されます。

本田氏いわく、ここで大切なポイントは、出来るだけ自分に似たタイプの成功者を選ぶことです。皆様も、どうぞ、何となく、自分ならこのタイプのトレード方法なら関心があり、まねたいという気持ちになりそうだという人を探して、具体的に試してみることです。

その為にも、やはり、より実践的であり、より具体的な手法を提示している、そして、実際の経験に裏打ちされている真の投資家を、まねる対象とされることをお勧めします。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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