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取り逃がすには、あまりにも惜しいリスクとは?!

リスクには様々な種類がありますが、ここでは、2種類を挙げてみましょう。

1つは、踏むには危険が大き過ぎるリスク、そして、もう1つはそれを取り逃すにはあまりにも惜しいリスクです。

前者は、一般的な見地からみて、取ると危険なリスクであり、その度合いの判断は人それぞれによって異なります。FXなどマーケット関連について言えば、為替変動リスクとなりましょう。そして、それは、過去のデータから算出されるなど、色々な計算式で数値化されることも可能なものです。

ただ、これから起こることに対して、100パーセントの確信で語ることは出来ないものであり、たとえ数値化したとしても、それはあくまで確率論の数字上のものに過ぎないということです。

FXなどをやっていると、一寸先は闇であると言われる方がよほどしっくりくるかもしれません。従って、実際の動きが完璧には予測出来ない以上は、すべて大きいリスクと考えても良いでしょう。

次に、それを取り逃すにはあまりにも惜しいリスクについて考えてみましょう。

例えば、相場を分析した上で、上昇する可能性、もしくは下降する可能性がかなり高いと判断出来る場合があります。そして、上昇する可能性が高いと判断した場合に、買い値の僅か下方に損切り注文を置いて、買い(ロング)ポジションを建てる、もしくは、下降する可能性が高いと判断した場合に、売り値の僅か上方に損切り注文を置いて、売り(ショート)ポジションを建てるのは、リスクを管理された健全なトレードスタイルと言えます。

結局、相場が具体的にどの水準をブレイクすれば自分の分析は間違っていると判断出来る場合に、ポジションを持つのは、取るべきリスクだと考えるわけです。言い換えると、それを逃すにはあまりにも惜しいリスクだということです。

それでは、最初の「踏むには危険が大き過ぎるリスク」と「逃すにはあまりにも惜しいリスク」の違いは何でしょうか?一見すると区別はつかないと思われます。大事なポイントは、各人が、自分が置かれたトレード環境において、実際のトレード上で、リスクの度合いを計ることが出来るかどうかです。

具体的に言うと、上記で述べた通り、あるレベルを下方にブレイクしなければ上昇すると判断したならば、そのブレイクレベルの僅か下に損切り注文を置いて買い(ロング)ポジションを持つということです。そうすれば、ロス(損失)の額は限定されて、利益の幅を極大化出来るわけです。このようなリスクは大いに取るべきだということです。

価格変動する商品であるFXなどにおいては、ロス(損失)限定で、利益を極大化出来るトレードを行うタイミング探しが重要な準備となります。そのタイミングが訪れたと判断したならば、積極果敢に「それを取り逃すにはあまりにも惜しいリスク」を取っていくべきだということです。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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