「捕らぬタヌキの皮算用」は危険
トレードをやっていると、今のポジションがこうだから、今後、相場がどの水準にまで上がれば(もしくは、下がれば)幾らの儲けになると、電卓などで計算してしまうことがあります。(私自身、かつて、何度もやったことがあります)
まさに、タイトルの通り、「とらたぬ」です。「とらたぬ」をやると、不思議なぐらい、相場の神様が怒るのか、相場に期待感を持つことに対する警告を与えようとするのか、自分のポジションが花開かないことが多いです。
恐らく、「とらたぬ」をやっている時の心の状態というのは、相場を冷静、客観的に見ていない、収益への欲望だけが前面に押し出されている状況だと察します。従って、好結果が伴いにくいという事態になりやすいのでしょう。
相場の世界と言うのは、煩悩むき出しになると、どんどん悪い方に向かうようになっているようです。まるで、相場の神様がこちらを観察していて、あたかも、懲らしめようとしている感じすらするのです。
正直なところ、私はこのことを経験的に体得しているものですから、今はもう、滅多なことでは自分の収益予想などをして「とらたぬ」をしないように努めています。
ところで、逆に、相場がどう変化すれば損失は幾らになると言う風に計算するのはOKです。このようにリスクシナリオなり最悪のシナリオを描いておくと、逆にそうなる確率が下がるものなのです。
もちろん、相場が自分の思惑に反する方向に大きく動いて、望まない事態に陥った時には、落ち着いて対処出来るようになりますから、リスク管理上のメリットは大きいと言えるわけです。リスク管理とは、意外と簡単なもので、何も、きっちりとしたソフトに頼らなくても、ほんの少しの心がけ次第で、大幅に改善する気がします。このように、実に相場というのは、面白いものだと痛感します。
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