マーケットは常に正しい
「マーケットは常に正しい」という言葉を受け入れるには、自分自身が相当謙虚でないと無理な話です。と言うのも、人間誰しも自分が可愛いわけで、相場に関しても、どうしても自分の相場観が正しいと思ってしまう傾向があるからです。しかしながら、この「自分の相場観が正しい」というスタンスは時に仇となり、致命傷となります。
むしろ、結論から言うと、「自分は間違っているかもしれない」といつも思っていることが大切だということです。それぐらいの心構えが「丁度良い」と私は考えます。
もちろん、自分自身が依って立つところの「相場判断技術」に対する信念はあるに越したことはありません。さらに、自分が長きに亘って経験してきたことへの自信めいたものもあって当然だと思います。自分が従っている判断基準を信じることが出来なければ、土台もなく、ふらついたものになってしまうからです。
しかしながら、もし仮に、目の前の相場の動きと自分の判断が違った場合に、果たしてどのようなアクションをとるべきか。ここで基盤となる考え方が、タイトルの「マーケットは常に正しい」です。
つまりは、相場の世界では、かつて、どこかの電力会社が言っていた「想定外」という言い訳は断じて許されません。「一寸先は闇である」ということ、そして、如何に自分の判断に自信があろうと、目の前の相場の動きが「正しい」ということを認めなければいけません。
また、このようなことも言えるかもしれません。それは、ある情報を自分だけが知っていることは絶対にあり得ないということ。一方で、自分だけが知らない情報が存在する確率は限りなく高いということです。
如何に情報化社会が発展しようが、情報をベースにトレードすることはあまりにも危険です。何故なら、自分にその情報が届く時には、既に、ほぼ完全にマーケットに織り込まれているからです。
いずれにしても、従うべきは、自分の相場観ではなく、自分の「トレード技術」そして、「トレード技術」に基づいて自分が作った「トレードルール」です。自分の「トレード技術」に基づいたものが自分の「相場観」だとすれば、それはもちろんOKです。すなわち、判断根拠さえ具体的かつ明確なものであれば良いわけです。
と言うわけで、「マーケットは常に正しい」ということを謙虚に受け入れる姿勢が相場の世界で生き残るには必須となります。このことは、私がいちいち偉そうに言うことではなく、あくまで、自分が高い「授業料」を払って学んだ「処世訓」です。尚、皆様が、わざわざご自身で高い「授業料」を払わなくて、ご自分の身体に叩き込むことが出来れば、それに越したことはないと思います。
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