年初の相場
昨年末からの流れを引き継ぐ格好で、円安傾向が続いています。目先、かつて見られたように、「円キャリートレード」が「ファッション」と化しているようです。
確かに、今回の衆議院選挙で、国民の圧倒的支持を得た安倍政権が、円安誘導と、日銀法改正までも含めて、さらなる積極金融緩和策を全面に打ち出してくれば、海外勢も一斉に便乗してくると考えて当然です。実際のところ、IMMの円ショートポジションは、9万枚程度と2007年7月以来の高水準に達しています。
多くの国民が円安傾向を望んでいるのは事実だと思いますが、やはり、相場には、「適正速度」というものがあります。思惑先行で積み上がり過ぎるポジションは、その巻き戻しが入ると、反動も大きくなります。
とりわけ、年初の相場というには、市場参加者が一斉にマーケットに戻ってくる為に、「ファッション」に乗り遅れまいとする向きが急増します。そのため、相場変動率が高くなる傾向があります。1月相場の特徴として、ある方向に向かって急速に推移していくと、その反動も大きくなり、乱高下する展開のケースが増えることです。
そして、市場参加者が疲弊してしまい、ようやく、トレンドらしきものが生まれる時には、なかなか流れに乗りたくても乗れない連中が増えるという事態に陥りがちです。特に、今回のように「アベノミクス」という大義名分めいた「相場材料」にただ単に安易に乗ってくる市場参加者も増えると、そのような動きが助長されやすいかもしれません。
相場力学として、結果として、自然と円安方向に向かうのであれば良いのですが、「提灯がついている」というだけで、余計なポジションが増えるとすれば、常に調整の動きも想定しておかないと危険かもしれません。
例年の傾向とは言え、年初の相場に対しては、やはり、用心しながら、ポジションを増やし過ぎず臨みたいと思います。そして来たるべき「美味しい相場」が訪れるタイミングは逃したくないところです。
★お知らせ
フェイスブック内、「フェイスブックページ」
http://www.facebook.com/spanmodel
ツイッター
http://twitter.com/murphyfx