相場とは「選択」「迷い」「苦悩」の連続
前回、「捨てることの重要性」について書きましたが、トレードを行っていると、刻一刻と変化していく中で、四六時中、「選択」を強いられます。そして、「選択」する際には、いつも「迷い」に苛まれることになります。
さらには、「選択」した後でさえ、自分の判断に間違いはなかったのかどうか、悩んでしまうことも多いようです。まして、判断が間違いであったかどうかの「判断基準」そのものが曖昧なケースの場合は、「苦悩」に追い込まれることにもなります。
このように、「選択」「迷い」を経ながら、「苦悩」を抱え込んでしまってしまうのは、相場の世界では、避けて通れそうもありません。逆に、相場と付き合うとは、そういうものだと割り切った方が良いとさえ思えます。
そもそも、相場とは、常に変化しているものです。「諸行無常」という言葉は、相場の本質を的確に言い当てたものと思います。常に変化していて、留まるところがない、一寸先は闇である、と言った感じでしょうか。
例えば、日足ベースならまだしも、60分足をベースにして、朝一番に立てた相場予想がその日の昼頃や夕刻の時間帯に有効であるはずがありません。例えば、相場レベルが、同じ水準、例えば1ドル=82円にあったとしても、朝、昼、夕刻では、それぞれ、相場の意味が異なってくるわけです。
私の場合、多くの判断は終値ベースで行いますので、日足ベースでのトレードは日足終値を待って行うのが原則です。従って、1日1回チェックすれば事足りるわけです。もっとも、やはり、為替相場は1日24時間動いており、日中の動きは気になるもので、少なくとも60分足でマーケットを追っている毎日です。
とにもかくにも、「選択」と「迷い」を続けながらも、その時点でのベストの判断を下すべく、毎日、マーケットと対峙しているわけです。そして、やはり、この判断を下す際の基準が如何に重要なものであるかは言うまでもありません。
この判断基準が曖昧なものであると、ますます「迷い」「苦悩」の世界に入ってしまいます。正しいトレード技術があるかどうかは、判断を行う上で不可欠なものだということです。その上で、正しい「選択」を行い、出来るだけ、「迷い」「苦悩」は減らしたいものです。
そして、少なくとも、正しい「判断基準」をお伝えすることが私の仕事だと思っています。「正しい判断基準」をマスターして頂ければ、「選択」「迷い」はなくならないにしても、少なくとも「迷い」や「苦悩」を減らすことは出来ると思うからです。
この「判断基準」をしっかりとしたものにしておかないと、まさに、迷路に入り込んでしまいます。全て、相場とは、上昇するかもしれないし、下降するかもしれない、一寸先は闇と言っても過言ではないです。そして、常に変化し続けるものです。
だから、こちらサイドには、確固とした、判断基準がないとダメだと思います。決して、焦らず、着実に、この判断基準を体得していくことこそが、成功トレードの秘訣だと思います。そして、私自身、この判断基準は、「ファンダメンタルズ分析」においてではなく、「テクニカル分析」においてこそ、得られるものだと確信しています。それが、過去28年間のトレード経験から得た教訓です。
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