人間は本来、苦痛を避けて快楽を得ようとするもの
私達は、基本的には、全ての行動の原理原則として、「苦痛を避けて快楽を得よう」とするものです。そして、どうもトレードに関しても同じようです。
この「苦痛を避ける」点についての、トレードに関しての具体例は、例えば、自分が行ったトレードの失敗を認めないこと、そして、ロスカットをして実現損を出すことを避けようとすることです。自分が実現損を出そうとしない限りは、このトレードが「失敗」したと確定したわけではないとするわけです。
ポジションを手仕舞ってスクウェアにするまでは、延々とトレードは継続しているとし、今後の相場展開次第で、逆転して成功トレードに変換出来ると「幻想」を抱くのです。
やはり、そこには、マーケットを冷静に判断する心理状態ではなくなっている自分がいます。全て起こる現象、出来事を自分に都合の良いように書き換えるわけです。
すなわち、一般的に「希望的観測」と言われるものが自分に快楽を与えてくれるわけです。マーケットが語りかけていることを、チャートを通じて読みとろうとしても、もはや冷静さを失っており、マーケットと真正面から向かい合う気持ちすらないのです。
そして、自分の相場観や自分のポジションを正当化させる材料を探しまくるという最悪の行動に出てしまいます。例えば、既にトレンドが変わっていると判断されるにもかかわらず、僅かでも逆向きの動きがあれば「調整局面」と捉えず、再び元のトレンドに転換したのだと思い込もうとします。まさに、「快楽」を得ようとするわけです。
このように、トレードをしていると、私達人間は、何かにつけて「苦痛を避け、快楽を得ようとする」という習性を知っておくことは大事だと思います。何故ならば、そのことに気が付くだけで、少なくとも症状を認識したということで、問題解決に一歩踏み出すことが出来るからです。
その時々の自分が心のあり方を認めることが出来るだけで、失敗トレードを減らし、成功トレードを増やすことが出来るようになるということです。自分の非を認めるだけで、マーケットが違って見えてくるということです。
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