トレード、万事塞翁が馬
「人間万事塞翁が馬」という、私の大好きな中国古来の有名な格言があります。
まず、「人間万事塞翁が馬」が意味することは、昔、中国のある城塞に住んでいた老人が持っていた馬が時には災いを時には幸福をもたらしたということで、この世では禍福の予測は出来ないものだということです。尚、この他にも違った解釈もあるようです。
ただ、私は、先ほどの解釈がもっともしっくりときます。災いと思っていても実はそのお陰で福に転じることもあれば、福だと思っていてもそれが原因で災いを被ることもあるという教えは、私達の人生に大いなる教訓を与えてくれます。
目の前の出来事に一喜一憂せず、しっかりを前を見据えて進んでいくスタンス、驕り高ぶらず、また、卑屈にもならず、自分に起こる出来事を真正面から淡々と受け止め、その時点で出来得る最善のことをやっていくことこそが大事であることを教えてくれていると思います。
そして、思うに、この格言は、まさしく、トレードにも当てはまるようです。
つまり、禍福の予測が出来ないのと同様に、相場の世界では、トレードしていて、儲かったと思ったら、その後に、損失のリスクに晒される、もしくは、損失を出したと思ったら、それをきっかけに収益につながるトレードが出来るということが多いというのが長年の経験からの実感です。
人間、有頂天になると「ろく」なことはないとも言えますし、落ち込んでいても救いは必ず訪れるとも言えますが、こと、トレードに関しては、実にそのような気がするのです。
こっちのものだと思っていたら(収益)、実は、その後に、落とし穴があって、向こうのものになってしまっている(損失)ことは、日常茶飯事だと言えます。
相場は波動ですから、その波動に合わせて、自分も共に歩むことが出来れば良いのですが、ことはそう簡単ではありません。上手くいったと思った瞬間に落とし穴 が待っているというのは頻繁に起こります。一方、ああ、もうダメだと思った瞬間が相場の天井や底であることも多いです。
よくあることですが、こんな高いところを買うのか、もしくは、こんな安いところを売るのか、と思って積極果敢にトレードしていくと、結構花開くものです。一方で、心地良いレベルだと思って売買しても、あまり上手くいくものとは限らないのが相場です。
絶好の売買のタイミングと言うのは、どうも、人間が心地よいと思っているのと逆の局面にておいて訪れることが多いようです。私自身、そのタイミングの掴み方を自分なりに探ってきたつもりです。
色々な経験をする度に、相場の世界には神様がいて、こちらの行動を見て笑っていらっしゃるのだろうなあ、なんて思ってしまいます。相場は上がるか下がるかの2つしかないのに、よくぞこれほど悩まされるとは、実に奥の深いのが相場の世界なのだと思います。
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