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相場とは肝試し?!

相場をやっていると、「肝っ玉」を試されている感覚に陥ることがあります。

「肝っ玉」とは胆力のことであり、ものに驚かない強い気力、度胸のことです。ここぞという時に、自分が思った通りの行動をとれるか、まさに、その人間の総合力が試されます。

そもそも、相場は買うか売るか何もしないかの3つだけです。何もしないを除くと、買うか売るかだけの2つの行為だけです。しかしながら、このたった2つの行為が、幸せ、歓喜、不幸、怒り、絶望、迷いなどをもたらします。

毎日、マーケットと対峙していて、自分は胆力を身に付ける修業をしているのかなと思う時があります。

人生の中でも、この「肝っ玉」を試される時期が来ると思いますが、やはり、人間、ここぞという時には「勝負」をしなければならないのでしょう。

私が「相場と戦ってはいけない」と申し上げる理由の背景は、いつも、戦ってきた自分を振り返って、半ば自嘲気味にエッセンスをお伝えしたいからなのかもしれません。相場と戦ってはいけません、戦う相手は「自分の弱さ」です。

人間というのは実に弱いものです。すぐに投げ出したくなるし、すぐに頼りたくなるものです。そういうところを相場は突いていきます。

相場には相場の神様が存在していて、弱い人間を徹底的に鍛えようとします。しかし、ほとんどの人は、相場に翻弄され、叩かれまくっていると思ってしまいます。

実は、相場の神様は、奥底では優しいのです。ただ、挑んでくる、意欲のある人に対してだけです。だから、弱い人間には、辛くあたるようです。

弱いと言っても、人間の弱さは誰でも持っているため、強く振舞っていても、「すき」を突いてくるわけです。そんな相場の神様に見放されない為には、ある程度の「覚悟」が必要です。損せずに儲けようとすると飛んでもないシッペ返しを食らいます。

そういう意味では、一種の「開き直り」も必要かもしれません。人間として鍛えまくってくれるのが相場の神様のようです。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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