「思うにまかせぬこと」「思い通りにならないこと」
仏教の開祖とされる釈迦、いわゆるブッダが説かれた真理の一つは、「人生は苦である」という考え方です。「苦」とは「苦しみ」ですが、直感的には何となくわかる気もします。
そして、お釈迦様は、悟りの後に、この「苦しみ」から自由になることを考え、そして、その方法を人々に教えることを人生の目的としたのです。
尚、ブッダはインド人ですが、「苦しみ」について、元々は、「思うにまかせぬこと」「思う通りにならないこと」という意味合いでお話になったと言われています。仏教の経典が中国で漢訳された時点で、「苦」という表現が使われたわけで、ブッダの真意は少し違ったようです。
いずれにしても、この「思うにまかせぬこと」「思う通りにならないこと」は、私達がこの世に生きている上で、運命、宿命的に現れることのようです。しかしながら、少しでも、この状態から救われる方法があるとすれば、それを知ることで「智慧」として身に付けたいものと思います。
ところで、相場をやっていて、正直、感じることは、このストレスからどのように解放されるかであり、その考え方、方法は、先ほどの「思うにまかせぬこと」「思う通りにならないこと」から自由になることでもあるとも思えます。
言ってみれば当然のことかもしれませんが、マーケットは、自分の思うにまかせぬことであり、思う通りにならないものです。と言うことは、このマーケットを四六時中相手にしている私達にとって、ブッダの教えがとても貴重な気がします。
つまりは、仏教を学ぶことこそが、相場に上達する近道なのかもしれないと考えさせられます。確かに、あの一目均衡表の創始者である一目山人翁は、相場研究の傍ら、仏教書を手放さなかったと言われています。一目均衡表の原著書の中には、数多くの仏教用語が頻発するのもなるほどと伺えます。
相場を追及することは、この世の私達の人生を追及することに等しいということかもしれません。トレードをやりながらも、相場自体の研究にどうしても関心が向かってしまうのも心底納得出来る気がします。
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