相場の神様は意外と「おちゃめ」
相場を長くやっていると良く経験するのですが、「ああ、もうだめだ」というタイミングが高値であったり、安値であったりすることが多いです。
歴史に残る大相場の時だけでなく、日々、程度の差こそあれ、小規模に起こっていることなので、皆様もご経験があることと思います。皆がブル(強気)になれば上昇相場はおしまい、皆がベア(弱気)になれば下落相場はおしまい、とよく言われます。
この辺りの感覚は、相場を実際にやった人でないと分からないと思いますが、陽の極、陰の極、というものはあるようです。
結果的には、天井と大底ということになるのでしょうが、実際の相場においてはそうは「きれいごと」では済まされないくらい、生々しい残酷な世界があります。それが、冒頭で申し上げた「もうだめだ」というタイミングにて、頻繁に高値と安値を付けるということです。
ディーラーの世界では、「突っ込み売り」や「突っ込み買い」などと表現することがありますが、不思議と安値圏では売りの話ばかりが聞こえてきます。また、高値圏では、買いの話ばかり聞こえてきます。きっと、相場の神様がいて、神様は安値ではしっかり買って、高値ではしっかり売っているのでしょう。
だから、私達は、高値かどうかを、後になって判断するくらいの気持ちでいて、下げ始めてから売れば充分であり、安値かどうかを、後になって判断するくらいの気持ちでいて、上げ始めてから買えば充分だと思っています。
高値売り、安値買いを目指すと、相場の神様がやってきて、手痛いしっぺを食らわすようです。しかし、謙虚な姿勢でいると、ギリギリのところで助け舟を出してくれることも多いです。そんなわけで、相場の神様は意外と「おちゃめ」だということでしょうね。
確かに、相場をやっていると、「ああ、もうだめだ」という状況に何度も出くわします。しかしながら、このタイミングは実は大きなチャンスが到来しているとも言えるのです。大底で買いのポジションを投げたところから強気相場が始まる、天井で売りのポジションを手仕舞ったところから弱気相場が始まる、といった具合です。
ただ、実際の相場では「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言では言い尽くせない、もっと奥深い教訓を学ぶことになります。実際のところ、私達は、人生のあらゆる場面でも、同様の出来事に遭遇するようです。
「ああ、もうだめだ」のほんの少しだけ向こう側に、幸せにつながる世界が待っているのです。
もう終わりだと思った瞬間に、神様が私達を試しに来ているのではないかと、私は勝手に思っています。まさに、その人の「真価」が問われる究極の状況をわざと設定してくるかのようです。人生にて起こる逆境の究極の場面にて、自分を見失わないかどうか、言ってみれば、魂レベルの信念が試されている気がするのです。
そして、実は神様は絶妙のタイミングで手を差し伸べるのです。まさに、「予定通り」であるかのように・・・。それなら、あとほんの少しだけ早く手を差し伸べてくれれば良いのにと、こちらは思ってしまうのですが・・。
と言うわけで、本当に神様は「おちゃめ」な気がします。
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