「みんな〜と言っている」
トレーダー同士の会話の中で、頻繁に聞くのが、「みんな〜と言っている」という言葉です。例えば、「みんなドルが上がると言っている」とか「みんなユーロが下がると言っている」という言葉です。
「みんな〜」と言う限りは、さぞかし多くの人の意見を集約したのかと言うと、実はそうでもないことが多いようです。せいぜい数人と話しただけで、もしくは読んだだけで、「みんな〜」という判断に変化していく傾向があります。
そもそも、私達人間は、自分と同じ意見は受け入れやすい一方で、そうでない意見は受け入れがたいようです。そして、自分と同じ意見の人の数や割合を過大に評価してしまう癖があります。
また、相場をやっている時の心境としては、「みんなの意見」が揃うと、それを大衆の意見だと思い込んでしまう傾向があります。その「みんな」が、たかが数人の意見であるにもかかわらずです。そして、自分が「大衆」に交わりたくないことから、途端に、へそ曲がりになって、「みんなの意見」の逆向きに走ろうとしてしまいます。
そんなことをやっていると、結局、自分自身の尺度などあってないようなもので、結局は、「世間」に振り回される結果となってしまいます。自分は「世間」や「大衆」と違うぞと意気込むものの、自分自身の判断基準がぐらついているだけのことが多いようです。
「みんな」の影響を受けず、「世間」や「大衆」に惑わされず、自分の尺度をしっかりと守っていけば、経験と共に、学習効果も重なって、自ら成長していくと思います。やはり、相場をやるには、三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)の境地が良さそうです。
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