あのチャーリー中山氏も行っていた「パターン研究」
相場では、パターン研究は極めて大事です。実は、あの伝説のディーラーとも言うべきチャーリー中山氏はかつて私によく仰って下さっていました。実際、私がニューヨーク駐在の頃、東京にいらっしゃった中山氏と電話でお話し、トレードして頂いた機会が頻繁にあったのですが、中山氏の口から何度なく「パターン研究」という表現が聞こえてきたのを覚えています。
中山氏は、言わずと知れた小説「8割の男」(後に、「東京外為市場25時」と言うタイトルに変更されました)に出てくる主人公のモデルとなった方です。実際には、8割どころか、9割5分以上であった記憶があります。私のいた銀行を相手に取引をして頂いていたので、鮮明に覚えていますので、私はまさに生き証人です。
明らかに動物的勘とも言うべき、天才的なタイミングでトレードされていたのですが、その中山氏の口から出てきた表現だっただけに、強烈なインパクトがありました。つまりは、ご自身で毎日の相場レートをノートに付けては、「パターン研究」をされていたわけです。
ところで、私の場合、主にチャート(スパンモデル、スーパーボリンジャー)を用いて、パターン研究を行ってきました。チャートがこういうフォーメーションになれば上がりやすい、もしくは下がりやすいという類の実証研究です。
そう言えば、以前に、「自分の得意パターンを探そう」と言うタイトルで書かせて頂いたことがあります。「自分の得意パターン」とは、自分の勝ちパターンと言い換えて良いものであり、この相場展開であれば自分が判断しやすいというパターンを探して、その時にだけエントリーしていけば、必然的に勝率が上がることになるという内容のものです。
考えてみれば、野球やサッカーなどで、対戦相手が誰であるか事前に分かっている場合、実際に対戦するに当たって、過去の実戦を思い出して、ああだこうだと作戦を練ることはよくあることです。チームのみならず、選手個人のレベルにおいても、対戦相手の選手の癖やパターンを見てその場その場で判断するケースは多いと想定されます。
その点、相場の場合は、もっと単純に考えることが出来ます。理由は、相場という「対戦相手」の顔は見えませんし、相手である相場も、こちらが誰であるかを意識して動いてくるものではないからです。
つまりは、相手を意識して、毎回、ああだこうだと作戦を練ることを考えても意味がないわけです。要するに、自分の得意なパターンだけを研究した後は、ここぞという場面で、毎回、同じパターンでトレードしていくことで、ある程度決まった成果を出すことが可能になるということです。
繰り返しになりますが、互いに相手の顔が見えないわけで、余計なことは考えずに、毎回、「今現在のマーケット」だけを相手にして、純粋にパターンだけをチェックしていけば良いわけです。
相場は、ある意味確率論であり、「大数の法則」が当てはまるものですから、繰り返し、パターンに適ったトレードを行うようにし、自分の得意パターンを1つでも2つでも増やしていくことが出来れば結果はついてくると思います。
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