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マーフィーの日々是好日

FX証拠金残高1兆円に

直近の統計によると、外国為替証拠金(FX)取引の市場が拡大し続けており、投資家がFX会社に差し入れる証拠金の残高が初めて1兆円を突破したとのことです。

現在、証拠金倍率は上限25倍と設定されていますが、実際に投資家が取引する際の平均的な証拠金倍率は5〜6倍程度と言われており、先ほどの証拠金残高1兆円をベースに計算すると、FX市場は、ざっくりと見積もって、約6兆円もの規模となります。

実は、日本の居住者による外貨預金残高は7月末時点で5兆7千億円とされることから、この「6兆円というFX市場の規模」は、実質的には、外貨預金市場と肩を並べることになります。

それにしても、近年、FXに対して、金融庁による相次ぐ規制があったにせよ、ここまで市場の規模が拡大してきたことは、あなどれないことと思われます。FXの場合、外貨預金と違って、売り買いの回転が効いてくる為、市場に与えるインパクトは相当に大きなものとなります。もちろん、それだけ流動性が増すという意味では、歓迎すべきものでもあります。

いずれにしても、主に個人投資家によるFX取引が益々、外国為替市場において比重を高めてきていることは事実です。今後も新規参入の個人投資家の皆さまが続々と増えると予想されるだけに、外国為替相場の先行きを見通す上で、個人の行動パターンを注視する必要があると言えそうです。

もっとも、外国為替市場というのは、世界で最も大きな金融市場であり、マーケットの力はとてつもなく大きなもの、つまりは、「モンスター」であると認識しておくのが無難です。

如何に大手のヘッジファンドが大規模な資金を動かそうが、それでもって市場動向を左右させることは出来ないものだと考えておいた方が良いと思います。結局は「相場のことは相場に聞く」という謙虚なスタンスが市場で生きていく上で大事なことだということでしょう。

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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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