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マーフィーの日々是好日

相場格言をどう実践に生かすか

■人間というもの、兎にも角にも、自分というものを知ることが大切だと思います。この自分である人間というものは、強い心を持っているようでもいざとなるといかに弱いものか、痛切に感じることがあります。そして、相場はこの人間の弱いところを必ず衝いてくるようです。ですから、それに打ち克つ為には、何らかの対策を立て、打っていかねばなりません。

いきなり、ディーラー処世訓のようなものから書き始めましたが、いざ相場をやるとなると、自分という人間がしっかりとした信念や確固とした自信を持っていないと、相場に打ち負かされてしまいます。打ち負かされると表現すると、格闘、決闘のイメージがどうしても生じてしまいますが、相場と戦ってはいけません。相場の動きを察知してその流れに乗じることが大事です。具体的に言うと、相場の動きに自分のポジションを合わせることが肝要なのです。

また、信念や自信が必要と書きましたが、それらは、頑固さでもなければ、執着心であってもいけません。柔軟さも大切な要素となってくるわけです。そして、経験に裏打ちされた、沸々とした基盤のようなものを心の底に持っていることが大切だということです。相場の世界で生まれた相場格言というものが数多くあります。これらは相場の先人達が言い伝えながら残していってくれたものであり、多くの教えを含んだものです。相場を相手にする時に、上記で触れた信念なるものをより具体的に表現してくれたものです。

例えば、代表的なものとして以下のような格言があります。

1)「人の行く裏に道あり花の山」

2)「見切り千両」

3)「相場に向かうべからず、機に乗るべし」

4)「トレンドこそがフレンドだ」

5)「着眼大局 着手小局」

6)「アタマとシッポはくれてやれ」

などです。

いずれの格言も、どこかで聞いたことがある、読んだことがあると思われている方も多いことと思います。そして、それぞれの格言が意味することも、たとえ何となくであっても想像出来る、理解出来ると答えられる方も多数いらっしゃることと思います。

しかしながら、現実問題として、これらの格言を頭で理解はしていても、実際のトレードでは生かし切れていないのが実情です。まさに、「言うは易し、行うは難し」というところです。

例えば、(2)に関して、見切ることが大切だと分かっていても、具体的な水準として、どこで見切りをつけたら良いのか、(3)に関して、機に乗ることが大切だと分かっていても、そのタイミングをどのように見出した良いのか、(4)に関して、トレンドに乗ることが大切だと分かっていても、そのトレンドをどのように見つけたら良いのか、(6)に関して、どこがアタマでどこがシッポなのか、等々、具体的、実践的なレベルで知らない、分からない人が大半だと思います。

例え話で言うと、いくら教室などで泳ぎ方を教えてもらっても、実際にプールなり海に入らないと泳ぐことが出来ないことと同じです。いくら車が走る構造を勉強しても、実際にハンドルを握って運転しない限り、車を運転出来ないのと同じということです。また、相当程度、理解した、覚えたと思っていても、相場においては、かなりのストレス下にありますので、当初自分が抱いていた行動を取れないことはよくあることです。

とりわけ、「FX」というのは、買うか売るかしかありませんので、誰しも、どうしても、甘く見てしまう傾向があります。しかしながら、実際のところは、普通の精神構造の持ち主であれば、かなりのストレスを抱えて「FX」を取引することになります。何と言っても、私たちは生身の人間ですので、煩悩が至る所に出没します。実際に自己資金でポジションを持って相場に参加していると、それこそ、1日中、煩悩に振り回されているようなものです。そして、相場という神様は、私たち人間の弱い部分を衝いてくるようです。


■ところで、当たり前のことですが、相場は変動していますので、オープンとなっている自分のポジションは常に評価益か評価損の状態です。評価益が出ている時は、早く利益を確定したい気持ちに苛まれます。つまり、「欲」の煩悩が剥き出しとなります。一方、評価損が出ている時は、見て見ぬ振りをしたくなったり、忘れようとしたい気持ちになったり、どうしたら良いか悩んだりします。つまり、「怒り」や「迷い」の煩悩が剥き出しとなります。

要するに、実際にポジションを持って相場に参加し続けている限り、様々な煩悩が剥き出しとなって私たちの平安な心を襲ってくるのです。考えてみれば、人間生きていると、常に心を平安穏やかに保つことは困難なようです。衣食住、そして実社会における人間関係に関わる様々な欲求がうごめきながら、意識するしないにかかわらず、毎日の生活を送っているからです。

このように、毎日の生活で既にある程度のストレスに苛まれているわけですから、特に金銭面でもっとも赤裸々に収支が明白に表れるトレードを行うに際しては、よほどの精神的コントロールが出来ないと「ままならない」と考えます。このような「ストレス」下において、先人の残してくれた相場格言の通りに実行出来る人は稀ではないかと考えざるを得ません。

従って、頭で考えていることと、実際に自分が行うことの間に「ギャップ」が生じても何ら不思議ではないと思います。この「ギャップ」を少しでも埋めることが出来れば、理想のトレードスタイルに一歩でも二歩でも近づくことが出来るかもしれません。


■さて、理想のトレードスタイルとは、先ほどご紹介した「相場格言」を随所で実行出来ることです。「相場格言」の意味は分かっていても、実際のトレードで生かすことが出来なければ意味がないのは言うまでもありません。

そこで必要となってくるのが、「トレードルール」であり、その基盤となる「トレード技術」なのです。「トレード技術」があれば「トレードルール」を作ることが出来、その結果、先ほどの「相場格言」を実行することが容易になります。

まさに、有言実行の世界に入るということです。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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