今回の為替介入について
6年半ぶりの為替介入が入ったことで、市場では、さすがに、「介入」に関するコメントが目立っています。確かに、介入を実施した初日1日で2兆円近い金額ということですから、政府・財務省の意気込みを感じさせるものがあります。市場参加者へのそれなりのインパクトもあったことは事実です。
介入に積極的と見られた小沢元幹事長が代表選に敗れ、管政権続投が決定となった時点で、円買い優勢のムードが高まったマーケットにて実施されたことで、介入したタイミングそのものは、まさに絶妙であったと言えましょう。介入金額は、かなり巨額であったと言え、少なくとも短期的には市場の需給に充分に影響を与えるものとなったと想定されます。もっとも、外国為替市場というのは、まさしく巨大であり、しばらくすれば、数兆円程度の介入額など簡単に呑み込んでしまうものです。
さて、それでは、今回の介入の効果があるのかどうかとなると、結論は、「相場の地合い」次第であると言うことです。ここで言う「相場の地合い」とは、「時間」によって決まります。ドル円相場が反転、上昇するタイミングであれば僅かな金額の介入でもアナウンスメント効果が絶大なものとなる一方で、下落相場の真っ只中であれば、幾ら巨額の介入資金を投入しても、所詮は一時凌ぎに終わってしまう可能性が高いと考えられます。
もっとも、当局の為替政策は、長期で見ると成功しているケースが大半です。その意味で、少なくとも、G7各国の通貨というものは、「官制相場」と言っても過言ではありません。この辺りが株式市場とは質的に異なるものです。短期、中期的には、市場の標的になることはあっても、長きスパンにおいては、ある程度のレンジに収まるケースが大半ということです。
ところで、先ほど、「相場地合い」は「時間」によって決定付けられると書きましたが、ドル円相場に関して時間のリズムを見ると、月足ベースにて、今月と言う時間は「節目」に位置しています。尚、判断根拠についての詳細説明はここでは省きます。従って、今月におけるドル買い介入は非常に効きやすい地合いにあると考えています。その意味では、「予想外に」介入効果があったと後になって評価されるかもしれません。
しかしながら、先ほど申し上げた通り、為替市場とは、懐が実に深いものであり、一方向に反転・上昇すると期待するのは甘いと言えるでしょう。市場は何度も当局の姿勢を試しに来るものと予想されます。逆に言うと、そのような、市場参加者を不安にさせる相場展開になる可能性が十分にあるということです。ただ、それでも、右往左往しながら、月単位で見れば、今月が節目のタイミングの月であることが、政府・財務省に追い風となるかもしれないと勝手ながら考えています。
■無料メールマガシン「マーフィーの最強FX投資法を伝授」を配信登録された方にレポートを差し上げています。
無料メルマガ
現在、上記の無料メルマガを登録すると、私が長年かけて考案した「スパンモデル」・「スーパーボリンジャー」の基本を解説したレポートを無料ダウンロードして頂くことが出来ます。
どうぞ、ご活用下さい。
■「ツイッタ―」で、毎日、少しずつ、マーケットについてつぶやいています。
アカウント名は murphyFX です。
たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやくようにしたいとは思っていますが・・。