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マーフィーの日々是好日

相場の「諸行無常」について

以下は、本日発行しました「無料メルマガ」からの抜粋です。


■「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」とは、「平家物語」の冒頭の一節として広く知られた言葉です。いきなり何を書くのだとのお声が聞こえてきそうですが、少しお付き合い下さい。

この「諸行無常」とは、仏教の根本原理ともいうべき「三法印」の1つであり、この世に生起するあらゆる現象は、常に変化し、流転してやむことなく、刹那の単位で移り変わっていくということを教えてくれています。尚、行とは、因と縁によってつくられるものであり、世の中の一切のものを指しています。

ところで、一般的に「諸行無常」という言葉が引用される時、「盛者必衰の理」「驕れるもの久しからず」などと、滅びていく姿のはかなさについて語られることが多いようです。

しかしながら、「因縁」という言葉通り、因があって縁がある、つまり、この世に生起することはすべて刻々と変化していくものであり、楽しいこと、良いことはいつまでも続かないけれど、逆に、辛く悲しいこと、苦しいことも、ずっとそのままではなく、やがて消えさるものであるということを意味しています。

「諸行無常」の根底に流れている大事なことは、もしも私達が「いつまでも変わらないこと」にこだわり過ぎると、私達自身が苦しむことになってしまうということです。つまり、目の前で起きている全てのことは、刻々と変化しているものであり、変わらないでいて欲しいと願ったり、目の前の出来事に一喜一憂したりすること自体が、苦しみを生むのだということです。

ですから、「変化するのが当たり前」なのだと認めることが出来れば、苦しみから逃れることが出来るということです。そして、一瞬一瞬、今現在、ここに起きていることを真正面から見つめ、集中することが出来れば、そして、過去のこと、未来のことを思い煩うことを抑えることが出来れば、私達のストレスは大きく減退するのだと思います。


■なぜ、「諸行無常」などという難しい表現を引用したのかと言うと、私達が日々取り組んでいる「相場」の世界も全く同じだと考えられるからです。

相場は刻々と変化していきます。このことは誰も否定しないと思います。しかし、一見ほとんど動いていない相場を前にした場合、私達はこの相場には何も変化は起こっていないと考える傾向にあります。

例えば、ドル円相場が1ドル=91.00円というレートが市場で建っている場合、1週間前と現在とでは、意味合いが全く異なります。いや、1週間前と比較しなくても良いかもしれません。1時間前と今現在とでも価格の意味合いが異なるのです。

何故でしょうか?需給面や、ファンダメンタルズ面から見ても良いと思います。外国為替に対する需給は刻々と変化していきます。東京市場、欧州市場、米国市場と変遷していく中での市場参加者の売買(実需も含めて)はどんどん膨らんでいきます。

チャート上で見るともっと分かりやすいかもしれません。例えば、私の相場分析手法である「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」上で、相場の推移を見てみると簡単です。

ほぼ同レベルの価格が推移していても、スパンモデルの形状は微妙に変化していきます。スーパーボリンジャーについてもしかりです。また、遅行スパンと実態ローソク足(遅行スパンと同一時間に位置しているローソク足)との位置関係も変化していきます。

このように、同価格水準で相場が推移していても、過去と現在とでは、その価格自体が持つ意味合いが全く異なるということを理解しておく必要があります。

このことが、まさしく、相場の世界での「諸行無常」です。


■あるいはこのように言い換えて良いかもしれません。それはトレンドについてです。

ある時まで、トレンドが続いていると思っていたのに、突然、トレンドが終了することがあります。しかも、ほぼ同一価格で推移していても、このように、それまで続いていたトレンドが終了するのです。

この辺りに関して、「スーパーボリンジャー」を具体例に挙げてご説明致しましょう。

例えば、上昇トレンドが続いているとします。スーパーボリンジャーのセンターラインは上昇傾向にあり、実勢レベルローソク足終値はプラス1シグマラインを上回って引けており、さらに、遅行スパンは陽転しています。

そして、価格水準はほぼ変わらず推移したとします。何本かのローソク足が成立した後に、実勢ローソク足がプラス1シグマラインを下回って引けることになります。この場合、それまでの上昇トレンドは一旦終了となるわけです。

プラス1シグマラインとプラス2シグマラインの間を推移している相場は、巡航速度の上昇トレンドと私は呼んでいますが、プラス1シグマラインを下回って引けた時点で、この巡航速度の上昇相場は、一旦は終焉を迎えるということです。

つまり、全く同じ価格であっても時間の経過と共に、それまで上昇トレンドに乗っていた相場が、終焉し、その後、調整局面入りするわけです。

この相場推移に伴う相場力学の変化は非常に興味深いものがあります。繰り返しになりますが、同じ価格であるにもかかわらず、上昇相場が一旦終了する兆候となるということです。これこそ、まさに、「諸行無常」であると思います。

言い換えると、相場の変化というのは、縦軸(価格)だけではなく、横軸(時間)の変化も重要な「変数」(パラメーター)となっていることを教えられます。

一見変化していないように見えて、実は奥底で変化していることに気が付く必要があると言えます。この「変化」を恐れず、怖がらず、真正面から認識し、認めることが大切です。

幸いにも、私達には、「スパンモデル」や「スーパーボリンジャー」がありますので、これらの相場の変化を知る「術」「手段」「道具」を持っていることになります。

あとは、メンタル面で、この「変化」を受け入れることが出来るかどうかです。そして、その「変化」に対処することが出来るかどうかが重要となります。


■ところで、先ほど冒頭部分で、「変化するのが当たり前」なのだと認めることが出来れば、苦しみから逃れることが出来るということ、そして、一瞬一瞬、今現在、ここに起きていることを真正面から見つめ、集中することが出来れば、そして、過去のこと、未来のことを思い煩うことを抑えることが出来れば、私達のストレスは大きく減退するのだと申し上げました。

この辺りの意味することは、今現在、目の前の相場に集中しておれば、現在の相場が買い優勢なのか、売り優勢なのかを知ることがさえ出来、その結果、トレードにてどのようなポジションを持てば良いのかが分かるということです。

これが、まさしく「任運自在」(運びに任せて自由にある)の境地です。

目の前の相場の動きにだけ注意、集中して、「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」を見続けていれば、その時の動き(運び)に合わせて、自分のポジションを自由に操作することが出来るということです。

そして、その結果、「利食い」、場合によっては「損切り」を行うことがストレスなく出来るようになることこそが大事なのです。

つまり、「利食い」も「損切り」も、相場に集中して、買いか、売りかを知ることによってポジションを操作した結果に過ぎないという点を重々ご理解下さい。

ですから、「利食いは善であり、損切りは悪である」という「二元論的発想」はしてはいけないということです。「利食い」も「損切り」も所詮は、目の前の相場の展開に合わせたポジションの操作の結果に過ぎないということです。

また、さきほど「過去のこと、未来のことを思い煩うことを抑えることが出来れば」と書きましたが、これが意味するところは、「相場を予想してはいけない」ということです。

そうすれば、少なくとも、トレードに際して強敵である「ストレス」を減らして、安らかな精神状態でトレードすることが出来るようになるということです。

上記のとおり、「諸行無常」という言葉に裏打ちされた境地が示すものをしっかりとご理解して頂ければ、相場を行うにあたって何が大切なのかが自ずとお分かりになることかと思います。


■「ツイッタ―」で、毎日、少しずつ、マーケットについてつぶやいています。

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たまにのぞいて頂くと幸いです。ここぞと言う時につぶやくようにしたいとは思っていますが・・。


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プロフィール

柾木利彦(マーフィー)

Toshihiko Masaki

インテリジェンス・テクノロジーズ代表

1980年、大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。
ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の『シティバンク』や欧州系大手の『オランダ銀行』東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去24年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析 (「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。
個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。

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