「ヒューリスティックス」とは(続編)
今日は「ヒューリスティクス」についての続編です。
「ヒューリスティクス」の三つ目が「後知恵バイアス」です。起こってしまった後で、「そうなると思っていた」とか、「そうなることは初めからわかっていた」などと言うことはよくあることです。このように、結果を知ってから、あたかもそれを予見していたかのように考えてしまうバイアスを「後知恵バイアス」と言います。
ドルが上昇した後で、「ああ、やっぱり上昇した。実は自分が当初はそう思っていたんだけどなあ。」とか、ポジションを持っていない時には、全て相場を後から解釈する傾向があり、相場ってそんなに難しくないと思い込みがちです。
そのため、ポジションを持っても簡単に儲かると錯覚し、実際に持つとアゲンスト(思惑と逆方向に相場が動く)になって損をしてしまうケースは枚挙に暇がありません。
それにしても、人間というのは、自分では客観的に判断していると思っていても、どれほどバイアスのかかった分析結果となっていることが多いのか不思議なくらいです。
それでも、自分自身がそういう「ヒューリスティクス」に頼っているということを自覚していれば、まだ救われるのですが、どうも現実は違うようです。
相場の世界で生き残る為には、自分を知ることが大切です。自分を知れば謙虚になれます。人間というのは、どれほど弱いものか認識出来れば、相場観一つとっても、慎重になると思われますし、生き残る為に一体何が必要で何が不必要であるかの判断が出来るようになると思います。
いわゆる「ファンダメンタルズ」が「不安だメンタルズ」と言い換えても良いと判断しているのは、私だけではないと考えます。
やはり、私の場合は、人間の弱さである「ヒューリスティクス」を克服する最善の方法は「テクニカル分析」であると思います。ただし、一般的なものとは一線を画し、本物の分析手法としての「テクニカル分析」を身に付ける必要があると思っています。
そして、それを正しく理解した上で、正しく活用することが出来れば、「後知恵バイアス」から解放されて、相場と真正面から正しく向き合えると考えます。そうなれば、経済ニュース等の「相場材料」に一喜一憂せず、相場と友達になれると思うのです。
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