「図解思考」について
先日、「図で考える人は仕事ができる」(日経ビジネス人文庫)等の著者であり、「図解思考」ブームを生んだことで有名な久恒啓一氏の講演会に参加しました。都立多摩図書館のリニューアルオープン記念講演会として、久恒氏が講演されたのですが、実に感銘を受けた次第です。
まずは、「図書館」という言葉について、氏が、「図書」という単語は、「書」物だけでなく、「図」も含んでいると述べられた時点で、はっとさせられました。なるほど「図書館」というのは、文字だけの書物ばかりを扱っていてはいけないのだと認識させられたのです。
私達は、皆、今まで受けた学校教育の中で、「文字」中心の勉強を強いられてきたようです。そして、本を読むことばかりに重点を置き過ぎていたようです。とかく、世の中で秀才と言われている人達の中では、読書量ばかり強調されているきらいがあるくらいです。
もちろん、本を読むことは大切なことですが、問題は、本を読んでそのまま鵜呑みにしてしまっているケースがほとんどだということです。しかしながら、人生の様々な局面で、例えば、問題解決をしなければならない段になって、実は、多くのケースで、それら本から得た知識がそれほど役に立たないことを思い知らされるのです。
久恒氏は、「考える」ということは、3つ要素、すなわち、「理解」「疑問」「反論」からなると主張します。そして、「理解」している部分は、図で表すことが出来るけれども、それ以外は、図では表すことは出来ないと言います。
確かに、自分が頭に持っている知識というのは、目に見える形で「図」に表現出来ると思いますし、何と言っても説得力があります。現代の情報化社会にもマッチしていると言えます。また、仕事だけでなく、日常生活も含めてあらゆる場面で「図」を用いることが出来ます。まさに、誰でも出来そうであり、親しみが持てるものと思われます。
また、氏は、何か問題が生じた場合に、その解決に当たって事前に読んだ本の中に目の前の状況を無理やり当てはめてモノマネをしてしまうリスクを指摘されています。もっと、現場に対する深い理解と洞察が必要であり、しっかりと現場を見ることが何よりも大切だと仰っています。
考えてみれば、既に私達は多くのものをインプットしているわけで、あとは、どうアウトプットしていくかが重要課題なのでしょう。様々な問題解決の方法についても、既に自分の頭の中にベストの解決法を持っているのかもしれません。それを発見するには、とにかく「図」に表現してみることが近道のようです。
私は、氏の講演を聞きながら、思わず、相場の分析に使うチャートを思い浮かべました。現在の相場を知るには、今現在のチャートを見つめることが重要だと改めて認識したのです。さらに加えて、氏は、箇条書きで書かれている文章は実に良くないと仰っていました。何故ならば、個別のポイントが互いにどう関連し合っているのか、重要度がどの程度異なるのか等について、一切示してくれないからです。
ちょうど、相場にて、「買い材料」と「売り材料」が箇条書きで並び立ててあるようなものです。それぞれの材料が互いにどう関連し合っていて、どの材料が重要なのかなど、さっぱり分からないどころか、読めば読むほど、どんどん不安に追いやられるのです。私が「ファンダメンタルズ」のことを「不安だメンタルズ」と呼んでいる理由です。
久恒氏の「図解思考」には以前から興味を持っていましたが、今回、縁あって講演を聞くことが出来たお陰で、大いに得るものがあり、参加して良かったとつくづく思います。今後は、様々な事に関して、もっと「図解思考」を心掛けるようと思う次第です。
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