言うは易し、行うは難し
相場は「言うは易し、行うは難し」です。
終わった相場に対して、どうしてあの時、行動を取れなかったんだろうとか、あれこれ思うものです。しかし、また同じような状況が訪れると、決まって「今度は違うぞ・・・」となどと自分に語ってしまうものなのです。
そもそも、「ルールを決めることが大事です」と言われても多くの投資家の方々は、「そんなこと分かっているよ。」と言われるかもしれません。しかしながら、現実は、多くの投資家が取引のルールを決めることは出来ても、心の底からそれを信用することが出来ず、従うことが出来ていません。
買いシグナルが点灯して、買ってはみたものの、相場が伸びきれず、今度は売りシグナルが点灯する場合、「こんなところは売れない。」などと思ってしまい、ルールに素直に従うことが出来ずにいます。
さらに翌日、相場が続落していると、もうこんな安いレベルからは売りでは参入出来ないなどと一人勝手に思い込んでしまうのです。
このような行動パターン、いや思考パターンは決して例外的なものではなく、一般日常茶飯事なことなのです。「ルール」というものは、「その行動を繰り返していけば、長期的には安定して収益が上がる可能性が高い」ということを心の底から信用出来て初めて、実践で生きてくるのです。
私たち生身の人間は、与えられたチャート、データを前にする時、感情を加えてしまいます。相場観、相場地合いの強弱感、割高感、割安感なども同じ部類です。
しかし、「ルール」にはこれらが入り込むすきはありません。ですから、ルールによる指示と自分の相場観が違っている、喧嘩になることは頻繁に起こることです。
真の投資家はこの「ルール」を信用出来るのです。運用の拠り所となるルールを否定することは、儲けるという行為そのものを否定することになってしまいます。
繰り返しますが、「儲ける」という言葉が、「信じる者」と書く理由です。
「私のルール」の1つはトレンドに乗るということです。また、レンジ相場では、「逆張り」を行うという「ルール」もあります。「逆張り」と言っても、しかるべき「ルール」に従ったものです。
本当に言うは易し、行うは難しですが、それだけに、実行出来た時の幸福度は最高潮です。私自身、過去に大いに苦労してきましたし、今でも、もちろん苦労することはあります。しかし、トータルで見て、右肩上がりの結果となっているのは、自分のルールを守ってきたからだと思っているのです。
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