「天は自ら助くる者を助く」(続)
前回、「勝っても負けても、皆自分の欲しいものを相場から手に入れる」という格言をご紹介しましたが、表面的には、ポジションを張って収益を狙っている点は同じでも、心の底でどこまで真剣であるかによって、または、狙っている目的が何にあるかによって、トレードの結果が異なってくるということです。
このように言うことも出来ます。相場に入っていく楽しみは、世界政治・経済情勢を知ることであり、知的好奇心を充たしてくれることだと考える人がいても不思議ではないということ。もしくは、収益を上げることも目的には違いないけれども、むしろもっと大きな目的は、為替相場に参加することを通じて、人との出会いやコミュニケーションを楽しむことだと考える人がいらっしゃっても可笑しくないということです。
この辺りに関しての自分の願望なりを心の底のレベルにおいて確認することが出来れば、自分が今現在とっている相場へのアプローチが目的に適っているのかそうでないのかが次第に分かってくると思われます。
少々過激、かつ大雑把な判断なり区別をすることをお許し頂けるとすると、以下のようになると思います。
つまり、世界政治・経済情勢など基本的に「ファンダメンタルズ」を重視する人は、比重の度合いが、相場に対して、お金を稼ぐことよりも、知的好奇心を満足させることや、スリルや緊張感を楽しみことに、意識的、無意識的に置いているということです。
一方で、相場をやる目的はお金を稼ぐことだと心の底から明確に決めている人は、実際の相場に入るに当たってチャートを重視するようになります。つまり、テクニカル分析に重点を置く人は、相場に対して、お金を稼ぐ手段と見なす度合いが比較的高いと言う風に想定されます。
一般的に、チャートを重視する人はより「投機的」「博打的」ではないかという「誤解」「偏見」が一部であるようですが、現実の相場と会い向かっていく時に、頼りになるのは、やはり、「チャート」以外に存在しないと私は考えます。すなわち、「相場のことは相場に聞かないと分からない」ということです。
そもそも、相場は突然豹変するものです。いきなり急落したり、急騰したりします。もちろん、何らかの要因、材料があるとは言えますが、基本的な政治・経済情勢に変化なくても、大きく変化することもあるのが相場の世界です。
この豹変、急変にいち早く対処する為には、「チャート」そして「トレード技術」に基づいた「トレードルール」が必須です。しかも、それぞれが、自分が納得した上でのものであるべきだということです。さもないと、咄嗟の判断を下せなくなり、行動が遅れてしまうからです。
相場は相場観では勝てません。相場観以上に、「トレード技術」に基づいた、自分なりの「トレードルール」確立が最重要であり、この「トレードルール」を厳守する強い精神力が必要条件となります。
いずれにしても、自分が望んでいる方向に自分を正しく向かわせてあげることが大切です。自分と向き合い、自分がいったい何を望んでいるのか、それを知ることが出来れること、その上で、それに対してアクションを起こすことが出来れば、自分が望む結果を手に入れることは思いのほか簡単かもしれません。
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