トルコ8会合ぶり利下げ リラは年初来安値
【イスタンブール=木寺もも子】トルコ中央銀行は18日、金融政策決定会合を開き、主要政策金利の1週間物レポ金利を年14%から13%に引き下げると決めた。利下げは2021年12月以来8会合ぶり。足元のインフレ率は80%近いが、景気の減速を懸念したとみられる。
通貨リラは発表後に対ドルで一時、前日比1%超下落し、1ドル=18リラ台の年初来安値を付けた。
中銀は声明で「7~9月期の指標は経済の勢いがいくらか弱まっていることを示している」と指摘し、製造業や雇用の成長を支える考えを示した。高インフレや欧州の減速懸念から、製造業購買担当者景気指数(PMI)は7月まで5カ月連続で基準の50を下回った。
トルコのエルドアン大統領は「金利を下げればインフレ率も下がる」として、経済学の定石とは逆を主張する。同氏の意を受ける中銀は声明で、高インフレの原因はウクライナ侵攻などの地政学や「経済の実態に基づかない価格形成」などと主張した。
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