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トルコ中銀が再び利下げ、市場予想上回る2ポイント-リラ最安値更新

  • 「一時的」要因のインフレ加速で、年内追加利下げの余地は限定的
  • エルドアン大統領が利下げ方針を強く主張、先月も予想外の利下げ

トルコ中央銀行が21日、再び利下げを決定した。金融政策について独自の考えを持つエルドアン大統領の後押しを受けてインフレ圧力を「一時的」と見なし、利下げ幅は市場予想を上回った。ただ、年内の追加利下げの余地は限定的だとの見解を示した。

  利下げ決定後にトルコ・リラはドルに対して最安値を更新した。

  金融政策委員会は1週間物レポ金利を2ポイント引き下げて16%とした。エルドアン大統領は自ら掲げる利下げ方針に反対したMPCメンバーを解任しており、ブルームバーグが調査したエコノミストは26人全員が利下げを予想していた。ただ大半の予想は1ポイントの利下げで、50bp(bp、1bp=0.01%)を見込んだエコノミストも少なくなかった。

トルコ大統領、中銀政策委メンバー3人を解任-リラは最安値更新

  中銀は「供給側の要因によって最近のインフレ率は上昇している」と説明、この要因は一時的であるとの見方を示した。金融政策委員会は「年末まで、供給側の一時的な要因によって政策金利を下方向に調整する余地は限定される」と判断した。

  カブジュオール中銀総裁は今年3月の就任後約6カ月間は政策金利を据え置いたが、9月に予想外の1ポイント利下げを実施した。同月のインフレ率は前年同月比で19.6%に加速した。

Turkish lira at new record low after central-bank firings
 
 

 

原題:Erdogan’s Central Bank Cuts Rates Again at Lira’s Expense (1)(抜粋)

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