米銀ファーストリパブリック破綻、JPモルガンが資産の大半買収

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米ロサンゼルスのファーストリパブリック・バンクのATM/Etienne Laurent/EPA-EFE/Shutterstock

米ロサンゼルスのファーストリパブリック・バンクのATM/Etienne Laurent/EPA-EFE/Shutterstock

ニューヨーク/ロンドン(CNN) 米銀行最大手JPモルガン・チェースは1日、破綻(はたん)した中堅銀行ファーストリパブリック・バンクの資産の大半を買収すると発表した。米銀行の破綻規模としては史上2番目。ファーストリパブリックの預金はこの買収によって保護されることになる。

JPモルガンは連邦預金保険公社(FDIC)から預金保険の対象の有無を問わず預金を引き受ける。

同社は「自社の強じんさと実行能力を通じて米金融システムを支援していく」との声明を出した。

FDICは経営危機に陥っていたファーストリパブリックを管理下に置き、直ちに売却を発表した。この破綻でFDICは約130億ドル(約1兆8000億円)の費用を負担する。ただ、最終的にはFDICに保険料を支払う国内の銀行が負担する形となる。

FDICの声明では売却額は開示されなかった。FDICはファーストリパブリックの資産売却先を決める入札を30日午後遅くに実施した。

過去7週間で3行目の破綻を受け、規制当局は消費者の信頼を回復しようと躍起だ。取り付け騒ぎの後破綻したシリコンバレーバンクとシグネチャーバンクもFDICの管理下に入った。

破綻が続く状況に、米地方銀行、特に保険対象外の預金の割合が大きい銀行の健全性に臆測が生まれる状況となっている。

FDICによると、8州にまたがるファーストリパブリックの84カ所のオフィスは1日、JPモルガンの支店として再開する。

ファーストリパブリックは1985年、サンフランシスコの1支店から操業を開始し、沿岸州の富裕層向けビジネスを強みとした。4月13日時点の資産額は2291億ドル(約31兆円)。連邦準備制度によれば、昨年末の時点で全米14位の規模だった。

JPモルガンは米国最大の銀行で、3月31日時点で4兆ドル近い資産を持つ。

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