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トルコ中銀が約8年ぶり為替市場介入、リラ急落に対応

更新日時
  • スポット市場と先物市場でドル売り、リラ一時8.5%高に反発
  • エルドアン大統領、中銀は「必要に応じ必要な介入を実施できる」

トルコ中央銀行は1日、ドルに対するリラの下落を食い止めるため外貨を売る市場介入を実施した。同中銀が為替市場に介入するのは約8年ぶり。

  トルコ中銀は声明で、市場の「不健全な価格形成」が介入の理由だと説明した。

  介入の発表後にリラは上昇に転じ、対ドルで一時8.5%高と急反発。その後、上げ幅を縮小している。

  エルドアン大統領はアンカラで記者団に対し、中銀は「必要に応じ必要な介入を実施できる」と述べた。また議会演説で、トルコは金利上昇で利益を狙う人々からの要求に応じて金利を設定することはなく、高金利に基づく金融政策を放棄したと言明した。

Turkey's lira surges after central bank's intervention
 
 

  トルコ中銀はスポット市場、先物市場の両方に介入した。介入はスポット市場で31億ドルを売却した2014年1月以来。当時の介入はリラ相場を落ち着かせることができず、1週間後に中銀は緊急会合を開き、政策金利を倍以上に引き上げて10%とすることを余儀なくされた。

  インタッチ・キャピタルのアナリスト、ピョートル・マティス氏は今回の介入について、「状況の深刻さを反映している」と説明。「だが、不十分となる公算が大きい。定期的にドルを大規模に売却できるほどの十分な外貨準備がトルコにはない」と指摘した。

 

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原題:

Lira Crash Spurs First Central Bank Intervention Since 2014 (2)、Turkey Cenbank May Intervene in Markets If Needed, Erdogan Says(抜粋)

(相場を更新し、エルドアン大統領の発言などを第4段落以降に加えます)
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