親知らず

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私は親知らずが4本生えています。それも、きれいに真っ直ぐ、普通に生えています。ネットで調べると、そういう人は全体の2~3割程度のようですが、周りの人に聞く限りでは、その割合はもっと低いように感じます。

私は小さい頃、柔らかいお菓子ではなく堅いおせんべいを食べていたし、おつまみ代わりに煮干しをかじったりもしていたので、顎が発達したのでしょうか。

親知らずが4本ちゃんとあると、面倒くさいのは歯磨きです。かなり奥の歯になるので、口をすぼめて、ぐっとかなり奥まで歯ブラシを突っ込むことになります。その際、舌の根元あたりを圧迫するのか、オエッとなることがしばしばあります。

歯周ポケットの出血検査(BOP)をしても、32本中の4本はどうしても血が出てしまうので、ちょっと不利です。でも、なんとなく愛おしい歯たちです。私にとっては。

親知らずは、英語では Wisdom Teeth といいます。知恵の歯、ですね。
私は知恵をちょっと多めに授かっているのでしょうか???

感情的になったり、とてもつらい時、理不尽なことに対応しなければならない時、あるいは何かを恐れる時。そんな時、ぐっと奥歯を噛みしめて耐えて、自分を制御して、社会や自分に対して「正しいことをしよう」とすることがあります。その瞬間、親知らずが私に知恵を授けてくれているのかも知れません。

私の古い友人の一人は、「馬鹿=欲望-知性」だと云いました。これはなかなか深いコンセプトで、私は気に入っています。
私は親知らずを噛みしめて、知恵の力を借りて、馬鹿な行動を取らないように自制しているのかも知れません。

手が掛かるけれど、大切な存在。
これからも Wisdom Teeth=親知らずを、大事にしていきたいと思います。