ドル円相場が1ドル=130円台と、また円高に振れているようですが…

 でも、今後、黒田総裁が去り、新しい体制がスタートすれば金利が徐々に上がり、そうすると国債の価格が暴落して、日銀が債務超過に転落。

 そうなれば円安になって、藤巻先生が言うように、1ドル=500円なんてことになかも、と心配する人もいるとは思いますが…

 但し、日本の事情だけでなく米国の事情もよく見ておく必要があると思うのです。

 東京新聞の記事をご覧ください。

 米経常赤字、過去最大124兆円 22年、輸入増に物価高

 【ワシントン共同】米商務省が23日発表した2022年の経常収支の赤字額(季節調整済み)は、前年比11・5%増の9437億9500万ドル(約124兆円)だった。赤字額は21年の8463億5400万ドルを更新し、過去最大となった。国内需要の増加により輸入が拡大し、物価高も赤字額を押し上げた。
 22年の経常赤字の国内総生産(GDP)に占める比率は3・7%となり、前年から0・1ポイント拡大した。
 モノの赤字が9・2%増の1兆1910億2900万ドルと最高額になる一方、サービスの黒字は微増の2457億1千万ドルだった。

 日本の財政赤字が増え続けるのと同じように、米国は経常赤字が増え続けていて、どういう訳か、どちらもそうした状態が長く続く筈はないと言われながらも、まだ破綻を迎えるような状況にはなっていない訳です。

 まあ、超楽観的な立場の人々は、それで何が問題?なんて言うかもしれませんが…

 しかし、ものごとを理詰めで生真面目に考える人からしたら、とても信じられない状態が続いているとしか言いようがありません。

 ですから、過去に何度も米国の経常赤字をどうにかすべきだと国際的に問題になったことがある訳ですが…そうこうしているうちに別のさらに深刻な問題が起こり、忘れられてきたという経緯があるのですね。

 今、為替は、日米金利差が決定的な要因となっていますが、でも、そうした状態がいつまで続くかは疑問です。

 再び、米国の経常赤字が問題視されるようになれば、その時にはドル安が一気に起こる可能性があります。

 為替を予想するのは、そう簡単なものではないし、全て理屈で説明できるものではないと思っていた方がよさそうです。




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